2019.08.21
お弁当屋さんの定番メニューといえば、「のり弁」ですよね。安くてボリュームたっぷりののり弁は、ご飯とおかか、のりの風味をシンプルに味わえるメニューです。家庭でも簡単に作れることから、お弁当に作っている人も多いのではないでしょうか。そこで今回はのり弁の作り方と、さらにおいしくする工夫についてご紹介します。
■お弁当屋さんの定番
今やどこのお弁当屋さんに行ってもメニューにあるのり弁は、お弁当屋さんのほっかほっか亭(現在のほっともっと)から誕生したといわれています。
給食がなかった昭和30年代頃に家庭で作られていたのりおかか弁当がベースで、のり弁と名づけて販売されるようになりました。
昔はかつお節にしょうゆを混ぜ合わし、それをご飯に乗せたねこまんまを詰めた弁当をみんな学校に持ってきていました。家にあるかつお節やのり、しょうゆなど、常備していたもので作られていたお弁当でした。
その頃はのり弁という名称すらなく、おかかご飯やねこまんまなどといった名称で呼ばれていました。
もともとはおかかとのりだけの質素なお弁当でしたが、ほっかほっか亭で販売されるようになり、現在ではのりの上にフライやから揚げ、きんぴらごぼうなど、いろいろなおかずを乗せているスタイルがスタンダードになっています。
■基本ののり弁
のり弁の作り方は家庭によって多少の違いがありますが、基本はそれほど変わりません。かつお節としょうゆ、のりを使って作るのがのり弁です。
お弁当箱にご飯を詰め、削ったかつお節を満遍なくたっぷり乗せます。かつお節の上にしょうゆを回しかけます。あまりかけすぎるとしょっぱくなってしまうので、ところどころにかけると良いでしょう。
しょうゆをかけたかつお節の上に、のりを敷きます。お弁当のサイズに合わせてカットしても良いですし、細かく手でもんで敷き詰めても良いでしょう。
のりは焼きのりのほうが、かつお節との相性も良いです。味のりだとしょうゆの風味を楽しめないので、なるべく焼きのりで作るようにしましょう。
■おかかにひと手間加えよう
高級な削り節はそのままご飯にかけてもおいしくいただけますが、安めのものだと風味にかけたり、雑味がしたりすることもあります。
しかし安い削り節にひと手間加えると、のり弁にぴったりなおかかふりかけが出来上がります。
鍋に削り節に日本酒としょうゆ、砂糖を加え、煮込んでいきます。水分がなくなってしっとりした状態になったら、おかかふりかけの完成です。
のり弁に利用する場合はご飯の上におかかふりかけを敷き詰め、その上にのりを敷くだけです。しょうゆをふりかける必要はありません。
甘辛いおかかふりかけはのりとの相性もぴったりで、いつもとはひと味違うのり弁を楽しめます。
のり弁だけでなく、ご飯との相性も抜群です。こんにゃくやタケノコなどと一緒に合わせても、おいしくいただけます。1週間程度日持ちするので、多めに仕込んでおくと、いろいろ活用できます。
■家にある材料で作れる絶品のり弁
のり弁は家にあるかつお節やのりで簡単に作れるメニューですが、合わせるしょうゆ油やご飯にひと手間加えると、高級なのり弁に変身します。
お米を洗い、通常どおりの水と小さじ1のお酒を加え、ご飯を炊きます。しょうゆとみりんを大さじ1ずつ混ぜ合わせます。
ご飯が炊きあがったら、お弁当箱にご飯を半分程度に詰め、かつお節を敷きつめます。のりにしょうゆとみりんの合わせダレを塗り、かつお節の上に載せます。
その上にもう一度ご飯を敷き詰め、塩昆布を乗せます。さらにその上にのりを2枚敷いたら完成です。
お米にお酒を入れることで、冷めてもふんわりとしたご飯を楽しめます。また、みりん入りのしょうゆはのりの風味を増してくれますので、おいしさがアップします。
塩昆布を入れることでうま味がアップしますので、普段ののり弁が豪華な味わいへと変化します。
のりも普段使いのものでなく、青のりが入っているグレードアップしたのりを使うと、さらにおいしく仕上がります。
のり弁はのりが水分を吸い込むので、お弁当に詰めるとふたにくっついてしまうこともよくあります。しかし、のりを2枚敷くことでご飯からの湿気を吸い取ってくれるため、お弁当箱のふたにのりが引っ付かなくなります。
■アレンジのり弁
のりとかつお節だけでも十分においしいのり弁ですが、少しアレンジを加えることで、いろいろな味を楽しめます。
サケを焼いて細かくほぐし、かつお節としょうゆ、いりごまと混ぜ合わせます。お弁当箱にご飯を詰め、その上に混ぜ合わせたサケを敷き詰めます。
のりにはけでしょうゆを塗りの上に敷いたら完成です。焼きザケをぜいたくにまるまるひと切れ使った、ぜいたくのり弁です。
いつもののり弁ののりをとろろ昆布に帰ると、あっさりしたのり弁に仕上がります。お弁当箱の半分程度にご飯を詰め、かつお節を敷き詰めます。その上にご飯を入れ、とろろ昆布を敷き詰めます。
しょうゆを回し入れ、のりを手でほぐしながら上からかければ完成です。とろろ昆布の風味を楽しみたければ、のりはかけなくても大丈夫です。
■まとめ
時間のないときやおかずのないときに役立つ便利なのり弁。いろいろな具材とのトッピングを試して、「わが家のオリジナルのり弁」を見つけてみては。