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犬山紙子さん「自分のまわりの空気は少しずつ変えられる」

ライフスタイル

2018.05.26

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子どもをもつかもたないかを模索しているなかで、いちばん大切なことは「自分の人生をしっかりと歩むことが、どんな選択をしても幸せにつながる道」ということに気づいた、という犬山紙子さん。【前編】では執筆中の心境を、後編では本では語られていない出産後の「子育て×仕事」真っ最中の、現在の心境についてうかがいました。

 

悩んで心に余裕がない……

と思ったら、素直に自分からアプローチを


 

なんでもない時間が「サイコー!」になった

 

本では、子どもが欲しいと悩むところから、妊娠し出産するまでが描かれていますよね。その後の実際の子育てについては、いかがですか?

 

犬山さん:

子ども、本当にかわいいです。この気持ちは予想できていませんでした。もちろん大変でもありますが、私の場合は「えっこんなポジティブな感情になるんだ、サイコー!」と。

 

そんな「サイコー!」と思う瞬間、いちばんどんなときに感じますか?

犬山さん:

なんでもない時間。これが、めっちゃくちゃ、楽しいんです。子どもと外歩いているだけで、楽しい! それまでは子どもを連れて歩いている人を見ると「大変だろうな〜」という目線で見ていたのですが、その立場になった今は幸せを噛み締めています。恋愛初期みたいな感じですね(笑)。

 

私はお酒が大好きなので、授乳をやめてからは子どもとの外食も楽しみになりました。それが、そのときの1枚。

子どもとのリンクコーデに最近ハマっているのですが、気づいたら白×ゴールドでビールともリンクコーデだね、と(笑)。子育てや仕事が忙しくて大変だ〜と思ったときほど、外食で気分転換をします。

 

家族=チームとして負担を分け合う

 

最近ではテレビ出演や執筆活動など、仕事もバリバリされていますよね。子育てとの両立のコツは?

 

犬山さん:

執筆する中で妊娠中は徹底して先輩ママの声を聞いていたので、起こりうる問題については、夫とよく話し合っていましたね。その上で出産、育児に臨めたことことも大きいし、うちの場合は夫が子育てとか家事のウエイトをかなり持ってくれています。だからありがたいことに、今は仕事と子育てをやれるだけやれています。本当にこれは先輩ママたちの知恵のおかげです。

 

とはいえ、“夫となかなか育児を共有しあえない“という悩みをもつママも多いですよね。もし犬山さんがそんな状況になったら…どうします?

 

犬山さん:

まず、腹を割って素直に話し合います。お互いが抱えている育児や仕事の量を書き出して、可視化。そして、とんとんに作業を振り分けるようにします。なぜなら、家族って“チーム”だと思うんです。どっちかが疲れちゃって体調や精神を壊しそうになったら、全体が崩れる。だからそうならないために、チームのバランスを考えるのは、当たり前のことだと思うんです。お互いの抱えていることを確認し合えば、「じゃあここはこういう負担のバランスにしようね」だとか、もし旦那さんの仕事がめちゃくちゃ忙しい場合は、「その働いたお金を家事代行やベビーシッターに当てようね」だとか。いろんな負担の形を模索しつつも、解決の糸口を探りたい。だって、妻がいっぱいいっぱいになっているんですよ。隣に大変な人がいるのにそれを放っておくって、嫌われてもしょうがないくらいひどいことだと思います。ただ、大変さが正確に伝わってない可能性はあるなとも思って。

 

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著書では、妊娠中に夫から精神的DVを受けたMちゃんが、迷った上に離婚を決意し出産したその後、イキイキとしているエピソードもあります。世の中には“子どものために別れない”とDVに耐えているお母さんがいるけど、お母さんが毎日辛いことを子どもは求めていないと思うんです。話し合いで改善できなかったら、行動に移すことも、ときには必要だと思います。

 

もうひとつママの悩みで多いのが、仕事復帰した後の出産前とのギャップ。犬山さんご自身は復帰後、悩むことはなかったですか?


犬山さん:

仕事をやすんでいるあいだは、「キャリアが中断される」ということに対してはすごく悩みましたね。復帰後に仕事が思うようにふえず、落ちこんだ時期もありました。でも、「長期でみたら最終的にトントンどころか、仕事にも結構いい影響がでる」と信じてやってきました。最近は、やっと産前の感覚を取り戻して仕事ができるようになってきています。結果私の場合、長い目で見ると妊娠・出産はマイナスには働かなかったように思います。

 

自分を責めず素直にまわりに頼る 

 

ただ現実問題、誠実に頑張っているのにママという立場から、職場で「育児ハラスメント」を受けているという人も少なくありません。犬山さんなら、どう解決しますか?

 

犬山さん:

そもそも社会のしくみとして、子育てしながら働くって当たり前のことだと思うんです。今後もっとふえていくと思うし。決して子育てしている人が悪いわけじゃない、それを罪悪感に思わなくてもいいし、育児ハラスメントはハラスメントが起こる社会と会社が悪い。とはいえ、それは理想論。私は、全体の空気を変えるのは自分ひとりでは無理かもしれないけど、自分の周りの空気だけなら、誰かに素直に相談して味方をふやしていくことで、少しずつ変えようとすると思います。いちばんきついのが自分が自分を責めちゃうこと。子育て中って悪くないのに自分を責めてしまうことが本当に多いので、責めそうになったら「いや、私は悪くない、どうどうとしてよう」と思うようにしています。それは次に子育てする人の勇気にも繋がると思う。それでもまったく理解のない職場の場合は、思いきって理解のある会社に転職活動すると思います。

 

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子育てしながらの仕事、引け目に思わなくっていい…。なんか、目の前が開けた気がします!最後に、忙しすぎて余裕がないママに、アドバイスをください。

 

犬山さん:

私は人にアドバイスできるほど完全な子育てをしていないと思うんです。サボれる部分はかなりサボっています。やっぱり、子どもと1対1だと大変なんですよね。私の場合は、余裕がなくなると、友達の助けを呼びます。ちょっと家に来てもらうだけで、すごく息ぬきになる。大人の人数がふえるとそれだけでグッとラクになるんですね。いろいろな方法があると思うのですが、どんな形であれ誰かの手を借りられると、気持ちがすっとラクになる。まわりにひとりでも多く頼れる人や信頼できる人を持つことで、生きやすくなる。あれもこれも、と一人ですべてを抱えこもうとせず、どんどんまわりに甘えちゃっていいと思います。そのぶん、助けてくれた人が辛くなったら自分が動くし動きたいし。頑張りすぎない、メンタルを大事にがモットーです。

 

犬山紙子さん


1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。『負け美女』(マガジンハウス刊)でデビュー。2017年1月に第一子となる娘を出産し一児の母になった現在も、多くの雑誌での執筆活動や、テレビやラジオのコメンテーターとして幅広く活躍。お酒とボードゲームと洋服が大好き。子どもが独立したら、据え置き型ゲームをクリアするまで心おきなくしたい!

取材・文/松崎愛香 撮影/斉藤純平

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