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父親の自覚がない「ガキ夫」…改善の見込みはあるの!?

コミュニケーション

2018.10.16

husband

テレビ番組でもたびたび話題になっている「ガキ夫」という単語を聞いたことはありますか?

服は脱ぎっぱなしで何度注意しても片付けない、子どもを見ていてほしいと頼んでもテレビに夢中で上の空、きつく言うと逆切れしたりすねたりする…と、まるで大きな子どものような夫に、いつしかこんな呼び名がついたそう。

夫婦だけの時はそれでもやっていけたものの、子どもが生まれると、サポートしてくれるどころか逆に子ども以上に手のかかる夫にママのイライラが爆発!

今回は、そんな「ガキ夫」の実態や、「父親の自覚」を持ってもらうためにはどうすればいいかを考えていきます。

 

「ガキ夫」とは…それはまるで大きな子ども


「ガキ夫」のネーミングは、2015年にNHKの番組『あさイチ』で取り上げられたことで認知度が大幅にアップしました。当時のアンケート調査では、結婚している女性の8割が自分の夫を「ガキ夫」だと回答し、さらに男性側も「ガキ夫と思われてもいい」と答える人が半数近く、「ガキ」と言われないよう努力している夫は10人に1人しかいないという驚きの結果。

 

番組内の男性ゲストからは「男は、いつまでも心は少年だから」という声も出ていました。

 

しかし、わが子と一緒に心から楽しんで虫取りや探検ごっこをするといった「少年の心」を忘れないのは素晴らしいことですが、家で「身の回りのことも自分でしない」「面倒なことから逃げ、自分の興味のあることだけする」…というのは「少年の心」などではなく、単に人として未熟なだけです。

 

働く女性たちに、「夫が子どもっぽいと感じた瞬間」をアンケートしてみたところ、次のような体験談が続々と飛び出しました。

 

「夫は30歳を過ぎてもいまだに新発売のゲーム機やガジェットに目がなく、出るとすぐに買っては一日幸せそうにいじっています。少しなら私も我慢できますが、その間、家事と育児をぜんぶ私がやっているのを当たり前のように思っているのに腹が立つ…!」(Yさん・31歳・3歳と1歳のママ)

 

「私も働いているんだから家事をもう少しやってほしいと伝えたところ、イヤならやらなきゃいいじゃん!と不機嫌になったり、会話を続けず寝てしまったり。一度も前向きに話が進まないまま子どもが生まれて、予想通りほとんど手伝おうとしない夫。子どもができたら変わるかも…という淡い期待はまったく叶いませんでした。」(Oさん・28歳・0歳のママ)

 

「夫は7歳年上なのですが、趣味に没頭すると家のことも子どものこともほったらかしで、道具を買いに行って一日帰ってこないことも。年上でもまったく頼りになりません。一人暮らしをせずに親元暮らしが長かったため、お義母さんに身の回りのことを何もかもやってもらうのが当たり前という感じだったのでしょうね。年齢が上がっている分、頭も柔軟ではないので考えを変えるのも大変です。」(Uさん・27歳)

 

「母性のコンステレーション」とは


「この人には父親になった自覚がない!」「私はどんどん母親になっていくのに、夫はあいかわらず子どもっぽいまま」…というママの嘆きには、男女の出産後の心理的変化の違いも大きく影響しています。

 

実は、女性には、出産後の数か月でそれまでの人生で築いてきた価値観をすべてリセットし、子育てを前提とした行動様式・人間関係を一から作り上げるというとても大きな精神的変化が起こります。

この価値観のリセットと再構築は、アメリカの精神科医D.N.スターン博士によって提唱されたもので、心理学上「母性のコンステレーション」と呼ばれています。

この「母性のコンステレーション」によって、それまで一番の興味関心の相手だった夫は、出産を機に、育児にかかわるサポーターの一人として位置づけられます。

 

このように、女性にとっては出産を機に見える世界がガラリと姿を変えるのに対し、男性には特に大きな肉体的・精神的変化が起こらないため、赤ちゃんが生まれても、自分が育てる側に立ったという自覚が生まれにくく相変わらず妻に甘えてくる、世話をしてもらおうとする…という面が目立ってしまうわけですね。

 

「母性のコンステレーション」による心理的変化が、産後の夫婦の気持ちのすれ違いや、最悪の場合離婚にまで至ってしまう「産後クライシス」の一因だとも言われています。

 

大きな子ども→父親になるには?


多くの男性は、子どもの頃から母親に色々世話をしてもらってきたため、女性に世話をしてもらうことは当然の権利とだとらえています。

 

少しずつ社会情勢も変わってきてはいますが、いま乳幼児を育てているママたちの両親は、まだ学校でも「男子は技術、女子は家庭科」会社では「男性の育児休暇などありえない」という世代でした。

 

そんな環境の中ですっかり「ガキ夫」が定着してしまった夫に、成熟した家族の一員へと成長してもらうためには、どうすればよいのでしょうか?

 

冒頭で紹介した『あさイチ』のデータによれば、「ガキ夫」の改善に成功した夫婦はわずか全体の2%。改善は簡単なことではないのはたしかですが、一般的には、次のような接し方を心がけると効果があると言われています。

 

  • まずは小さなことからやってもらい、やり方が下手でも文句を言わず、しっかりほめる
  • 具体的にやってほしいことを指示する(8時までにペットボトルをつぶして袋に入れて出してね など)
  • 期待しすぎると腹が立つので、ダメ元で声をかけ、無理なら明るく「次よろしくね」と終わる…など

 

大人に対して、こんな基本的なことを言わなければいけないの?とため息が出そうですが、モノは試し。やってみて上手くいけばそれに越したことはないので、負担に感じない範囲でトライしてみると良いのではないでしょうか。

 

また、育児のテクニックに関しては、パパは「どうせママにしかできない」と思ってしまっている場合があります。

これについては、「成功体験をシェアする」ことが有効だと言われています。LINEなどのSNSも利用して、「○○したら上手くいったよ!」と発見を伝えておくと、次に自分がやる時の参考になる…とはある新米パパの談でした。

 

まとめ


ひと昔前は「男は外には7人の敵がいる」等と言われ、家では英気を養うためにゆっくりして、妻が夫のケアをする…という時代もありましたが、今は女性だって同じ状況。

家庭をリラックスできる場所にするには、お互い協力しあうことが不可欠です。

「ガキ夫」から「父親」に成長してもらうのは今日明日には難しいかもしれませんが、できることから少しずつ改善していきたいものですね。

文/高谷みえこ

参考:書籍『親‐乳幼児心理療法―母性のコンステレーション』 スターン,D.N.【著】〈Stern,Daniel N.〉/馬場 礼子/青木 紀久代【訳】 岩崎学術出版社

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