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自閉症育児のリアルと希望『ムーちゃんと手をつないで』作者に聞く

子育て

2020.08.28

2020.08.29

「子どもの発達障害」について、お伝えしているオピニオン特集。最後は『ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜』の作者であり、中学1年生になった自閉症(自閉スペクトラム症)の娘さんを育てる漫画家のみなと鈴さんにお話を伺います。

 

『ムーちゃんと手をつないで』は、初めて授かった娘が自閉症と診断され、葛藤しながらも前へ進んでいく家族の姿を描いた物語です。

 

「自閉症の子育てのリアル」を理解する足がかりにもなる同作は、みなと鈴さんの実体験がベースになっているとのこと。

 

ムーちゃんのモデルとなった中学1年生の長女と、定型発達(発達障害ではない)の小学1年生の次女の姉妹を育てる作者のみなと鈴さんに、お話を聞きました。

 

PROFILE みなと鈴さん

埼玉県在住。漫画家。1995年、ソニー・マガジンズ『きみとぼく』でデビュー。2006年コミックス「おねいちゃんといっしょ」(講談社刊)が第10回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に。自閉症の長女、定型発達の次女の2児を育てながら、秋田書店「月刊エレガンスイブ」にて『ムーちゃんと手をつないで〜自閉症の娘が教えてくれたこと〜』を連載中。https://souffle.life/author/mu-chan-to-te-wo-tsunaide/

自閉症育児の実体験をマンガに

——『ムーちゃんと手をつないで』はご自身の実体験がベースになっているそうですが、モデルとなった長女「ムーちゃん」とご家族について教えてください。

 

みなとさん:

長女のことをここでは仮で「ムー」と呼ばせてください。ムーが自閉症と診断されたのは、24ヶ月のときでした。最近では診断名も変わって、自閉スペクトラム症とかASDと呼ぶそうですが、10年前は「自閉症」と呼ばれていました。

 

現在、ムーは中学1年生になりました。好きなことは、iPadで手遊び動画や幼児番組を見ること。家にいるときは、紙をちぎったり、自分のアルバムを見たりして、のんびり過ごしています。学校では歌やダンスに積極的に参加しているそうです。先日の知能検査では知能レベルは210ヶ月ほどと聞きましたが、納得しています。

 

食事はおおむね自分でできますが、排泄や入浴に関しては声掛けや着替えの手伝い等、介助が必要です。夜間や長時間の移動時には、まだ紙パンツを使用しています。


会話はイエスかノーで答えられるような簡単なやり取りはできますが、明日の予定を理解させるなど、それ以上のことはできません。

——6歳下の次女さんは定型発達児(発達障害ではない子ども)だそうですが、姉であるムーちゃんとどんなふうに接しているのでしょうか。

 

みなとさん:
仲良く遊んでいることもあれば、顔や腕をつねられて「ムーちゃんなんか嫌い!」と怒ることもあります。ムーに他人をつねったり叩いたりしてしまう他害行為(他人や器物を傷つける行為のこと。発達障害などを持つ子どもに多いとされる)がまだあるため、その対象が妹になってしまうことも多々あります。私や夫も気をつけているのですが、姉妹が一緒にいる時間が長くなるとどうしても防ぎ切れず

 

ただ、私がムーを叱っていると姉をかばったりもするので、他人や親子とは違う、姉妹だけの複雑な情があるのかな、とも感じます。

 

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