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ランチタイムは、仕事の後半戦に備えるためのエネルギーチャージとなる大切な時間です。おいしい昼ご飯はもちろんですが、素敵な弁当箱であれば、テンションも上がります。


プラスチックでもよいのですが、温かみのある木製の弁当箱ならより一層おいしく感じることができますよね。最近は、自然素材を使ったハンドメイドの弁当箱がひそかにブームとなっているのです。

■木製の弁当箱は意外と機能的

木製の弁当箱で代表的なのは、秋田杉の曲げわっぱではないでしょうか。日本の各地で伝統工芸品として作られています。木製の弁当箱だと金属やプラスチック製に比べると温かみを感じますよね。その結果としてご飯やおかずがおいしそうに見えます。 駅弁などではこの効果を利用して木製ではなくでも、木目調にすることでこの効果を醸し出しています。 この曲げわっぱですが、近年SNS等の投稿で目にする機会が増えています。ちょっとしたブームとなっているようで女性を中心に人気となっているのです。 曲げわっぱは杉やヒノキ等の薄い板をまげて作られています。1000年以上間にきこりが作ったのが最初と言われていて、歴史のある弁当箱なのです。 木製ということで見た目以外にも大きなメリットがあります。木材には金属やプラスチックの弁当箱とは異なり、通気性があります。さらに杉の木には殺菌効果があるのです。その結果として、弁当自体が傷みにくくなるのです。食物の保存に適した杉をうまく活用した機能的な弁当箱であるとえるのではないでしょうか。 昔ながらの弁当箱が現在でも作られ、使用されてるということは、単に伝統というだけでなく、しっかりとした理由があるのです。

■曲げわっぱにも種類がある

曲げわっぱというと代表的なのが白木のものです。実際に曲げわっぱと聞くとこの白木のものを想像する人も多いでしょう。他にも漆を塗ったものや、ウレタンを塗ったものがあります。 白木のものは手入れをすることが必要となります。湿ったまま放置してしまうとすぐに黒カビがはえてしまうからなのです。そのため、洗ったあとは水分をとり、風通しのよいところでしっかりと乾燥させなければなりません。


また、油分が多いものを入れるとその油がシミとなって残ってしまうのです。 しかし、悪い点ばかりではありません。白木の場合、保湿効果がありながら通気性があります。これは木の特徴で、ご飯がパサパサにもベトベトにもならず、適度な水分を保つことができるのです。また、杉の特徴として殺菌効果があるので、暑い時期でも弁当が長持ちします。 手入れは必要なものの、こういったメリットがあるため、根強いファンも多いのです。 漆塗りのものは白木に比べると耐久性が高くなります。また漆を塗る直すことでさらに長く使うことができます。漆を塗ってしまうと通気性は悪くなり、杉の殺菌効果も弱くなってしまいます。ですが、漆にも殺菌効果があるので、弁当が長持ちすることには違いはありません。 また、表面が漆でコーティングされるため、油分の多いものでもシミになりにくくなるのです。ですから、中にいれるおかずに気を使う必要がなくなります。カビも生えにくくなるので手入れも簡単になるのです。 ウレタンでコーティングしたものは、杉の持つ効果は全く得られなくなり、プラスチックの弁当箱と同じになってしまいます。見た目だけは曲げわっぱですが、実際にはプラスチックの弁当箱といった感じです。プラスチックの弁当箱と同様に扱えるので、手入れなどで気を遣う必要はなくなります。 使い方にもよるのですが、曲げわっぱの良さを生かすのであれば、漆塗りのものがよさそうです。