仕事と子育ての両立をするなかで、多くの女性が昇進・昇格とは縁遠いキャリアコースを歩んでいる現実があります。〝マミートラック〟と呼ばれるこの働き方は、キャリアを積みたい女性にとって大きな脅威。産休育休からの復職後、理想と現実のギャップに苦悩するママたちにお話を聞きました。
育休中に異動されていた(ゆきさん/35歳/事務)
産休に入る前までは、住宅販売の営業をしていた私。所属エリアのなかではトップを争うほどの実績もあり、周囲からは「これからも期待しているよ」と声を掛けられるほどでした。ところが、娘が1歳になり復職した私を待ち構えていたものは、まさに〝マミートラック〟でした。
(復職したら育児経験を活かして、子育て世帯のお客さんに寄り添った営業をしていこう!)と意気込んでいたんです。ところが久しぶりに職場へ戻ったら…私の席は「事務処理係」の場所に移されていました。 そこはパートの女性たちが、パンフレットの発注をしたりアンケートの集計を行なう部署。すぐさま「私は営業職を続けたいんですが…」と上司に話をしに行ったのですが、「もうママになったんだし、ゆっくり働きなよ」と流されてしまいました。 納得のいかない私に上司は「いずれ営業に戻ってもらうはずだから」と気休めのように言いますが、いつになるのか、その言葉を信じていいのかはまったくわかりません。悲しい気持ちでいっぱいです、