太宰の甘いささやきに……
「人間は、恋と革命のために生まれてきた」という太宰(小栗旬)の名言から始まる特報映像には、天才作家として生きる太宰と、彼を愛する3人の女たちとのそれぞれの濃密な関係が映し出されています。
「大丈夫。君は僕が好きだよ…」と、女たちに甘い言葉を囁く太宰。沢尻エリカ演じる愛人・静子から「赤ちゃんがほしい」と笑顔で迫られ、二階堂ふみ演じるもうひとりの愛人・富栄からは、「嘘つき!」と突き飛ばされるダメっぷり。その一方で、宮沢りえ演じる正妻の美知子から「あなたはもっと凄いものが書ける!」と叫ばれ、のちに日本最大のベストセラーとなる傑作「人間失格」の執筆のために 机に向かう、鬼気迫る表情の太宰の姿。特報だけでも濃密な物語であることがわかります。
小説よりもドラマチックな人生を駆け抜けたトップスター作家・太宰治の恋のスキャンダル、そのすべてを蜷川実花監督の鮮やかな色彩と華麗な美術、撮影を担当した近藤龍人カメラマンによる力強く美しい映像がゴージャスに描き出します。