パワハラ被害をなくすにはどうすればいい?
調査ではパワハラのエピソードも多数。実際にあったパワハラの具体的な例をご紹介します。
「プライベートについて根拠もなく悪口を言われたり、詮索され続けた」(35歳女性)
「首をつかんで殴る、棒で叩くなどの暴力を振るわれた」(36歳男性)
「ほぼ毎日、夜中に非難のメールが長文で送られてくる」(36歳女性)
「子どもが体調不良でも休暇を認めてもらえなかった」(37歳女性)
「自身の機嫌が悪いと机を蹴ったり、物を投げつけるなど圧力をかける」(39歳男性)
「毎朝皆に聞こえるように叱責される。挙げ句、突然有無を言わさず解雇された」(41歳男性)
「椅子を蹴られ、作った書類を目の前でやぶり捨てられた。不可能な仕事を与えられ、時間がかかるとみんなの前で怒鳴られる」(41歳男性)
「ミーティングのスケジュールを知らされず、幾度も遅刻や不参加扱いにされた。飲み会に1人だけ呼ばれなかったり、事実と異なる評価を言いふらされた」(44歳女性)
「家族のことを馬鹿にされたり、『今すぐ屋上から飛び降りろ』などと脅された」(46歳男性)
続いて「パワハラをなくすには、どんな方法が有効だと思いますか?」という質問には、「第三者機関によるチェック体制をつくる」(50%)が第1位でした。次いで同率で「厳罰化」(46%)、「パワハラの定義を明確にする」(46%)が第2位。個人ではなく、会社として対策を練ることを期待する人が多いようです。
また「パワハラをする側になる可能性、または経験がありますか?」と聞いたところ、65%が「ない」と回答しました。一方「ある」と答えている人は29%で、約3割が「パワハラの加害者になっているのではないか」と不安を感じているようす。回答者からの「パワハラにならないよう気をつけていること」をご紹介しましょう。
「注意をする際は、他人の目に触れないところで。また理由を説明するようにしています」(35歳男性)
「仕事の指示をする時に『パワハラと感じるならすぐに改めるので、教えてほしい』と伝えている」(35歳女性)
「指摘すべき内容をあらかじめ列挙し、それ以外のことは言わない。大前提として声を荒げない」(39歳男性)
「日頃からの信頼関係の構築が大切だと思います。年上であれ年下であれ対等と思い、相手の言葉をよく聞くことが大切」(39歳女性)
「感情的にならない。感情的になりそうな時は、一旦冷静になる」(44歳男性)
「教育のつもりが批判にならないよう改善点を提案し、最終的には本人に委ねています」(45歳女性)
パワハラをなくす意識が高まり、さまざまなやり方で対応していることがわかりました。働きやすい環境づくりのために、よりパワハラへの理解を深めていく必要がありそうです。
■調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:「ミドルの転職」を利用する35歳以上のユーザー
有効回答数:2911名
調査期間:2018年12月28日~2019年1月31日
文/原田美咲