この春、復職に備えているママも多いはず。夫婦で働けば収入はアップするけれど、お金の管理は煩雑に。そもそも、共働きってどう家計管理するのが正解なの? そこで、多くの共働き家計相談にのってきたファイナンシャルプランナーの前野彩さんに、その極意を伺ってきました。6回シリーズでお届けします。

お話をうかがったのは 前野 彩(まえのあや)さん
FPオフィスwill代表。CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。個人の家計相談を中心にテレビや講演等、全国にて幅広く活躍ズボラで節約嫌い、家計簿嫌いを自認する本人が考案した、合理的で効果バツグンの家計管理が大好評。「本気で家計を変えたいあなたへ<第3版>」(日本経済新聞出版社)他、著書も多数。http://www.fp-will.jp/

本気で家計を変えたいあなたへ第3版_カバー
『本気で家計を変えたいあなたへ<第3版>』

 

「知られたくない、だから聞かない」になっていませんか?

共働きは、今やスタンダード なのに、「共働きの家計管理」となると、これといった正解がなく、「これでいいのかな」と思いながら見てみぬフリが実態。お互い踏み込めない部分があるけれど、でも、不透明なままじゃ将来が不安です。 「共働きの場合、お互いの収入や貯蓄についてオープンにができていないご夫婦が意外と多い」と前野さん。「結婚したときから家計について話し合っているご夫婦は、その後もお金についてもオープンに話ができるですが、最初にお金の話に触れないまま生活をスタートさせてしまうと、お金について話し合うきっかけをいがちです」。

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その根っこにあるのは、じつは恐れにも似た感情。「お金のこと聞くなんて細かいって思われそう…」 とか、「相手のことをつついたら、自分のお金の使い方をとやかく言われるんじゃないか」という不安が先に。その結果、口出しされたくない、だから相手にも聞かないという関係が成立してしまいます。