■企業からワーママとして求められるもの 企業側からワーママに求められる条件についても見ていきましょう。 企業としての視点から見たワーママという存在は、とかくデメリットばかりがクローズアップされがちです。残業を頼みにくかったり、こどもの急病等が理由で急な欠勤が多かったり、泊まりがけでの出張は難しかったりと、他の社員と比べ「使いにくい」という印象を持たれてしまうこともよくあります。 一方で、近年はママだからこその価値についても評価されはじめてきています。現在は政府の主導もあり、女性の働く環境が整っている、もしくは整えていきたいと考えている企業も多く、ワーママもどんどん増えてきています。そんなときだからこそ、ワーママとして求められている役割についても敏感にキャッチしていきたいものです。 一番の基本として、やはり全く残業できないというママは企業としても採用しにくいものだということは理解しておきましょう。基本的には残業せず帰るという働き方で良いのですが、例えば繁忙期や他の同僚が何らかの理由でお休みしているときなど、そのフォローにまわる余裕程度は捻出できるママであれば会社としてもありがたい存在に。この曜日ならパパの帰りが早いので残業もできる、繁忙期にはある程度の残業に対応する、などの妥協はできる程度の余裕は持ちたいですね。 また、転職する上では即戦力になるだけのスキルが求められがちなのも事実。もちろん未経験でも丁寧な研修等行ってくれる職場もありますが、スキルがあるに越したことはありません。条件などを見ればワーママにとって働きやすそうな環境だから、とこれまで勤めたことのない業界に飛び込むのも良いですが、自分がこれまで培ってきたスキルを活かせる職場なら最初から一定の評価は得られますし、その分働き方に融通を利かせてくれることも期待できますね。 「ママ」というある意味で特殊な立場からの視点や感性を求められることもあります。主婦やママ、こども向けの商品を作っている会社に多い観点ですね。 先程ご紹介した通り、近頃は「ママが働きやすい」というイメージを自社につけたい企業も多いです。その一環として、こどもを持ちながら働く女性というロールモデルとして求められることも。そういった企業ならワーママでも働きやすい環境が整備されていくことに期待できますね。 こうして見てみると、ワーママが転職先へ求めるもの、転職先の側から求められるものにはやはり多少のギャップがあるように感じられます。とはいえお互いの利益が噛み合う部分も多いので、そこを利用する形で転職先を探すとより自分に合った職場を見つけやすくなりそうです。