実際問題として、働けなくなった時のために生活資金を備えているという人は、20パーセントほどと言われています。それ以外の人は、働けなくなった場合、たちまち大きな問題に直面してしまうことになるのです。 就業不能保険では、就業不能状態となった場合に就業不能給付金が支給されることになります。 就業不能給付金については、契約時に設定することができますが、収入によって上限が設定されています。また、主婦や主夫の場合は、基本的には収入がないため、10万円程度が上限となっているようです。 就業不能状態とは、入院している状態、または、在宅療養している状態のことを言います。それぞれ、入院は国内の病院、在宅は国内の自宅ということになります。 また、うつ病などの精神障害が原因の場合や、「むちうち」、「腰痛」といった医学的な所見が見られないものについては対象外となる場合もあるようです。これは、保険商品ごとに違いがあるので、比較検討をする必要がありそうです。 加入の条件も保険商品ごとに違いがあり、安定した勤労所得がある人・主婦・主夫に限定されているものもあります。健康状態や職業によっては加入できない場合もあるようです。

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■月々の掛け金と支払期間

各保険会社の保険商品ごとに違いがあるので、掛け金は一概にいくらというのはなさそうです。というのも、支払われる保険料や、支払い期間の設定、また、支払い条件の設定など、様々な理由で大きく変わってくるのです。 年齢によっても違ってくるのですが、月額で1,500円から6,000円といったあたりが一般的なものとなっています。ある程度の年齢で加入すれば3,000円くらいということになりそうです。 支払対象外期間のある保険商品については、その期間が長いほど保険料は低くなっています。また、保険商品によっては、一定の期間までは就業不能給付金を半額に設定できるものもあり、通常のものに比べると保険料は半額ほどになっています。 保険料の支払期間については、基本的に契約時に設定することになります。その年齢が55歳、60歳といったように選択式となっています。

■就業不能保険のメリットは?

メリットとしては、就業不能となった時に保険金が受け取れるため、生活が苦しくならないといった点になります。働けなくなった場合でも収入がゼロになることがないというのが一番のメリットということです。 特に労災保険における休業補償や健康保険などの公的保険の傷病手当金がない場合はこういった保険に加入することは必須と言えるのかもしれません。特に住宅ローンなど、長期の返済を抱えている場合、働けなくなり収入がなくなってしまうことは大きな不安になるのではないでしょうか。 独身で周りに頼れる人がいない場合、働けなくなるというのはかなり怖いものですよね。公的な保険に加入していたとしても、傷病手当金は期間が決まっているため、それ以降の収入はなくなってしまい、以降は貯蓄のみが頼りとなってしまいます。 ですから、就業不能保険は生命保険以上にもしものときに備える保険といえるのかもしれません。生命保険の場合は、死亡時もしくは高度障害時のみですから、働けない場合の補償は全くないのです。 但し、就業不能の状態というのが保険会社ごとに定義が異なっています。ですから、支払い要件というのをしっかりと確認しておく必要があります。

■まとめ

就業不能保険は生命保険と同様にもしものときにはかなり頼りになる保険です。保険料もそれほど高いわけでもありません。 ですが、支払い要件や免責期間といったものが各保険会社でまちまちなのが現状です。特に自営業の方などは免責期間が長いと命取りになってしまうこともあるかもしれません。 就業不能保険加入時はしっかりと契約内容をしっかりと確認しておきましょう。ファイナンシャルプランナー等に相談するのもいいかもしれませんね。