株式会社あしたのチームが、中小企業の経営者および従業員を対象に「女性の働き方」に関する調査を実施。その結果、将来「管理職になりたい」と答えた女性はわずか1割ほどしかいないことが判明しました。

 

あなたの会社に“女性管理職”はいる?


まず経営者150人を対象に「女性社員の活躍を支援したいか」と質問。その結果、96.0%が「そう思う」と回答したことがわかっています。

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次に「女性社員の活躍を支援するために自社の制度として現在実施していること」を聞くと、「産休・育休制度」が78.0%で最多に。次いで2位に「短時間勤務制度」(47.3%)、3位に「子どもの病気時などの看護休暇制度」(42.7%)がランクインするなど、子育てする社員を融通する制度が上位になりました。

 

また「今後実施したい制度」もあわせて聞くと、1位「産休・育休制度」(29.3%)、2位「子どもの病気時などの看護休暇制度」(28.0%)という結果に。3位は22.0%で「フレックスタイム制度」、「女性管理職の積極登用」がランクインしています。

 

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続いて、経営者と女性社員を対象に「あなたの会社に結婚・出産・育児を経て職場復帰した女性社員はいますか?」と質問。その結果、「いる」の66.3%と「自分が結婚・出産・育児を経て復職した」の4.0%を合わせた7割が「職場復帰した女性社員がいる」と回答しました。

 

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「あなたの会社には女性管理職がいますか?」と聞くと、「いる」は61.7%という結果に。半数以上の会社に女性管理職がいるようです。しかし「女性管理職の割合」を「調査対象者全体」でみると平均は7.05%にいう結果に。女性管理職がいる企業は6割以上を超えるものの、人数の割合では1割未満であることがわかっています。

 

管理職になりたい女性が語ったその理由とは?


次は女性社員のみを対象にアンケートを実施。「あなたは将来どのような働き方をしたいと思いますか?」と聞いたところ、「無理のない範囲で自由に働いていきたい」(61.3%)が最多になりました。

 

一方で「上位の役職へ上り詰めていきたい」(13.3%)、「結婚・出産をしても責任のある仕事を任されたい」(12.0%)、「結婚・出産をしても上位の役職に就きたい」(10.0%)といった“役職に対する意向”や“責任のある立場・仕事を任されたい”という人はそれぞれ1割強という結果に。

 

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そこで非管理職の女性社員140人に、「あなたは将来管理職になりたいと思いますか?」と質問。その結果、「そう思う」と答えた人は14.3%しかいないことがわかりました。「そう思う」と答えた人からは「収入が欲しいから。スキルを活かしたいから。子どもが大きくなったら仕事をやり甲斐に生きていきたい」(34歳・神奈川県、自社の女性管理職割合30%)、「会社を変えたいから」(35歳・茨城県、自社の女性管理職割合0%)という声が寄せられています。

 

同質問に「そう思わない」と答えた54.3%の人からは、「家庭の用事で休めなくなるから」(29歳・宮城県、自社の女性管理職割合10%)、「男性からのやっかみが怖いから」(27歳・福岡県、自社の女性管理職割合5%)などの声が寄せられていました。

 

■調査概要

 

調査方法:インターネット調査

 

 

調査対象:従業員数10名以上300名未満で、女性社員が在籍したことがあり、人事評価制度を導入している会社の経営者、男女20~69歳、および女性社員、20歳~49歳

 

 

有効回答数:300人(会社経営者:150名、女性社員:150名)

 

 

調査実施日:2018年10月16日(火)~2018年10月18日(木)

 

 

調査機関:株式会社あしたのチーム

 

 

文/原田美咲