組合の集まりで「着席待ち」(裕子さん/34歳/パート)
私が住んでいるマンションは32階建てで、20階以上の部屋は「億を超える」との噂が…とはいえ、7階の物件を中古で買った私たち家族には、関係のない世界の話だと思っていたんです。しかし、ここにはしっかりあったんです。恐るべし「ママカースト」が。 引っ越してから数日後、マンションの管理組合の集まりに出席することに。このマンションには、高級マンション特有の共用ミーティングスペースがあり、大勢のママたちが集まっていました。部屋に入ろうとしたとき、入り口にいひとりのママが「あなたは何階?」と、私に聞いたんです。「7階に引っ越してきた◯◯です」とあいさつすると、「あ、そう。じゃあそこに立ってなさい」と言われました。
不思議に思って部屋を見渡すと、「座っている人」と「立っている人」がいることに気づきました。近くにいたママに、「席が空いてるのに、なぜ座らないんですか?」と聞くと、恐ろしい掟を教えてくれたんです。「20階以上に住む人が全員座った後じゃないと、座れないのよ」。 さらに、ママたちの間にはしっかりと序列があり、最上階の2部屋に住むママを「頂点」として、次位が21階~31階、続いて11階~20階、そして10階以下に住むママは「最下層」に位置しているのだそうです。 そして始まったのは、まさに「最下層」の生活でした。上層階のママたちには気軽に話しかけることも、同じエレベーターに乗ることも許されません…しかもその表情は「まるでゴミでも見るかのような目」で。 何も知らない周りのママたちは「あのタワマンに住んでるなんて、うらやましいわ!」と言いますが、なにが、なにが! これから先何十年も、ここで生活できる気がしません…。