2019年はゴジラ生誕65周年！という節目の年。1月にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンが実施するコラボレーションアトラクションに登場したり、３月には「第1回 ゴジラ検定」が開催、5月には2014年に公開されたGODZILLA ゴジラ』の続編となる『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の世界同時公開も決定。また、小栗旬さんが2020年公開予定の『ゴジラVSコング（仮）』に出演することも発表され、ますます「ゴジラ」から目が離せません。
アニゴジ3部作の最終章『GODZILLLA 星を喰う者』も大ヒット上映中で、12月16日にはこちらも大ヒットを記録した『シン・ゴジラ』が再び地上波でオンエア予定。完結編が公開中のこの機会に、アニメ3部作をまとめてチェックしてみませんか。
アニメ「GODZILLA」シリーズ最終章『GODZILLA 星を喰う者』
アニメ「GODZILLA」で描かれるのは…
ゴジラといえば、怪獣同士の激しい戦いが見どころになりますが、アニゴジ3部作はちょっとテイストが違っています。ゴジラという存在（現象）に立ち向かう人間の姿にスポットを当てて、主人公ハルオを中心に、それぞれのキャラクターの心の変化、成長を描いています。
人間ドラマとともに描かれるのが、「怪獣とはなにか」ということ。そして、その怪獣を倒すために、人は何をすべきなのか、どんな力を持つべきなのかと、劇中のキャラクターがそれぞれの立場で考えていくのです。
『GODZILLLA 星を喰う者』はセリフを楽しむ！
アニゴジ3部作完結編『GODZILLLA 星を喰う者』のおすすめの楽しみ方は…、セリフを聞くこと。櫻井孝宏さん演じるメトフィエスは、自身が提唱する“終末論”を説くというキャラクターなのでよく喋ります。舞台挨拶でハルオ演じる宮野真守さんもコメントしていたように、メトフィエスの声はまさに“音色”。賛同できないと思っても、強く突き放せない不思議な力を持っています。
知恵や力でゴジラが倒せないと失望した人間は、神そして宗教的な考えに導かれてしまう。メトフィエスのセリフに心が傾きそうになり、ハッとする瞬間がたびたび訪れます。
ゴジラとは？ ギドラとは？
劇中のキャラクターと同様に「ゴジラ」とは何か、「ギドラ」とは何か、その存在についても改めて考えさせられます。
特に今回登場するギドラは、竜のような頭部を3つ持ち、ゴジラに絡みつく長い首、そして長い尾を持ち、黄金に輝いているという姿。高次元の神的存在として登場するのですが、ゴジラとの戦いでは、ゴジラの全身に絡みつくものの、激しく戦闘することはなく、じっとエネルギーを吸い取るだけ。その姿は、どこか神々しくもあり、そして不気味でもあり、とても謎めいているのです。
アニメ「GODZILLA」シリーズは、誕生から来年で65年を迎える今だからこそ生まれた「新たなゴジラ映画」と言えるかもしれません。主人公・ハルオのように人間とは、ゴジラとは、と悩んだり立ち止まったりしながら、これまでに描かれたさまざまなゴジラを見比べてみては？
文／タナカシノブ
