金利が低いうちに家を買いたいと思うものの、何から始めたらいいかわからない人も多いのでは?
買うタイミング、購入資金、段取りなど読者から寄せられた疑問にプロがお答えします。
お話をうかがったのは…
Q、家を買いたいけど、何から手をつけたらいいかわかりません
A、まずは家族と、理想の家をイメージすることから始めましょう
住宅購入を決めたらまず、どんな家でどんな暮らしがしたいのか長いスパンでのビジョンをもつことが大事。このビジョンが土地、建築依頼先、間取り、住宅設備など、さまざまな要素を選ぶ際の〝軸〞となり、先々の工程がスムーズになります。
「たとえば、駅から近い通勤に便利な場所がいいとか将来は自宅で働きたいなど、想像しながら、家族とビジョンを共有しましょう」(岩間さん)
これからの暮らしを家族でイメージしてみよう
◉ 子どもの人数親と同居するかなど一緒に住む人
◉ 家事をするときくつろぐときなど平日の過ごし方
◉ 休日の過ごし方
◉ 自室が欲しいなど家族の要望
◉ 職場、実家、通学などの利便性
◉ 緑地が多いなど周辺環境
◉ 地盤の強さ
◉ 将来の自分の働き方
◉ 子どもが独立したあとの暮らし方
Q、住宅展示場に行くときの注意ポイントは?
A、下調べしてメーカーの特徴を把握見たいポイントを絞っておく
貴重な休日を使っての住宅展示場めぐりは効率的に行いたいもの。まず、右で紹介した将来の生活のビジョンを固め、ある程度の予算も決めておくことが大事。そのうえで、メーカーごとの建築価格の相場や特徴を確認し、見学するモデルハウスを絞りこみましょう。
Q、住宅設備を選ぶときのポイントは?
A、こだわりたい設備は何かを明確にしておく
家事を時短できたり、防犯対策になったり、共働きの暮らしをより快適にしてくれる住宅設備。種類が豊富で迷うことも。「すべての住宅設備にこだわると、時間もかかり資金的に難しい場合も。
たとえば、家族と料理ができる広いキッチン、防犯性が高いドア…など、わが家の優先順位をつけて考えるべき。標準的なものでいい設備とこだわる設備を明確に」(岩間さん)。住宅設備の情報は本誌P113、115にもあります。
Q、買うタイミングはいつがいい?
A、子どもが小学校に入学する前で60歳までに完済できる時期に
タイミングを考えるときの注意点
◉ 住宅ローンを60歳までに完済できる
◉ 教育費の負担が大きくなる前
◉ 夫婦のどちらかの収入が安定している
◉ 子どもの入園や入学がスムーズにできる
住宅費のほかに家計の負担が大きいのが「教育費」。「就学前か、遅くとも子どもが小学校低学年までで、なおかつ〝繰り上げ返済すれば60歳までに完済できる時期〞にするのがポイント。
また『引っ越し』という観点から、保育園入園や小学校入学のタイミングも考慮しましょう」(畠中さん)
Q、いくらの物件ならムリなくローンを返せる?
A、世帯年収の5倍を目安に
頭金は土地と建物価格の2割、諸費用は1割の合計3割を用意しておくのが理想的。ただし、購入時期が遅くなるとローン完済が老後にずれこむ場合も。低金利の今、1.5割あるなら購入に踏みきっても。
新築一戸建ての場合、土地と建物価格の合計金額の目安は、世帯年収の5倍までにおさえましょう。
「この範囲におさえておけば、月々の返済に加えて、固定資産税や修繕費用もまかなえるはず」(畠中さん)。また、購入時に必要な初期費用は右を参考に準備しましょう。
Q、どんな間取りにすればいいのか…何から手をつければいい?
A、暮らし方のイメージを明確にするのが大事
編集部おすすめ:家事効率がアップする間取りの住宅
キッチンから洗濯機や浴室への行き来がスムーズに行える家事動線を考慮した間取り。家族が家事に協力しやすいしくみも充実。「家事楽スタイル」/パナホーム http://www.panahome.jp/kajiraku/
間取りは、選ぶ土地の広さや形によっても異なりますし、子どもの成長にともなって使い勝手のよしあしも変わってくるもの。毎日の生活のなかでどう過ごしたいのか、将来性を含めてイメージしておくのがポイント。
「家事スペースの行き来をラクにしたい、リビングで子どもの宿題を見てあげたい、家族が家事に協力しやすくしたいなど、どう生活したいかをできるだけ具体的に考えておくと、ハウスメーカーや工務店に希望が伝わりやすくなります」(岩間さん)
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