小学生の頃、クラスに1人はお絵かき帳に“迷路”を描き続けていた子がいませんでしたか? 実は最近ネット上で、「ずっと迷路を描いてた子のその後が知りたい」といった投稿が大きな注目を集めています。
迷路作りをしていた子はどんな成長を遂げている?
学生時代を思い返してみると、少数ですが確かに黙々と迷路を制作していた職人はいたような気がします。しかし意外にも、投稿を見て「まさに自分のことだ!」と反応した人は少なくありませんでした。
元迷路職人たちからは、「迷路が関係しているかは分かりませんが、今は大学院で数学を学んでいます」「理工系の大学に進学しました」「言われてみれば迷路作りにハマった頃から理系分野に興味を持ったかも。ちなみに現在は“応用数理”の研究者」といった声が。やはり迷路好きは文系よりも理系の道へ進む人が多いようです。
他には、「会社を作ったよ」「プロのクリエイターをしてる」「完璧に計算された動きを表現するパフォーマーをやってます」「休み時間にずっと迷路を作っていた友人は、医者になってる」などの声も。もしかすると、迷路の作成には特殊な才能を育む力があるのかもしれませんね。
迷路作りに秘められたポテンシャルとは
迷路作りをキッカケに、デザイナーの才能を開花させた小学生が話題を呼んでいます。現役小学生デザイナー・松本新菜さんは、これまでに企業ロゴやスニーカーのデザインなど数多くの作品を手掛けてきました。1本のペンで精密な幾何学模様を描き出す彼女には、企業だけでなく自治体からも依頼が舞い込んでくるそう。
そんな新菜さんも、迷路作りに没頭していた時期があります。新菜さんの迷路はどんどん複雑になっていき、その頃に独特な模様も生み出されました。大人顔負けのデザインセンスを持つ新菜さんは、テレビやメディアにも引っ張りだこ。今では世界中から注目を集めるスーパー小学生です。
優秀な人材を数多く輩出する迷路作り。かつての職人たちは、「迷路を描く時は周りが見えなくなるほど没頭するからね。1つのことに対する執着心や集中力が養われたよ」「迷路は工夫と発想の集大成。脳みそをフル活用する術が身につく」「ある意味どんな勉強より脳を駆使してるかも。カッコよく言うと、音楽や芸術と同じ分野の才能」と迷路に秘められたポテンシャルを力説していました。
藤井七段も幼少期には迷路作りに没頭!
将棋界に新たな旋風を巻き起こした天才少年・藤井聡太七段も、迷路作りにハマったことがある1人。藤井七段といえば最年少七段昇格や歴代最多連勝記録など、まるでマンガのような伝説を作り続けています。彼の活躍には、将棋に興味がなくとも目を奪われてしまう人が少なくありません。
藤井七段が将棋と出会ったのは5歳の時。実は当時、将棋と同じくらい迷路作りにも熱中していました。“先を読む”という点で将棋に通じるものがあったのか、気が済むまで何時間でも集中して迷路を描いていたそう。現在も対局時には抜群の集中力を見せる藤井七段ですが、類まれなる能力の一因には迷路作りが関係しているのかも。
何かを始める時、高い集中力を発揮できるかは大切な要素ですよね。迷路作りに限らず、集中力を高める遊びは子どもにとっても重要。絶賛子育て中のお母さんは、参考にしてみてはいかがでしょうか。
文/内田裕子