“条件面”を重視する売り手市場世代の学生
実際に“氷河期世代”と“売り手市場世代”では、就活を巡る状況はどのように違うのでしょうか。人材紹介事業を行う「株式会社ディスコ」は、「就職氷河期の学生と売り手市場の学生の比較」と題した調査を行っています。
まず学生自体が「就活の難易度をどう感じているか」について、世代間で大きな差が出ることに。氷河期時代を代表する世代(2010年卒)は「とても厳しい」の回答が4割を超え、一方売り手市場世代(2017年卒)では同回答が1割に留まりました。
“就職先を選ぶ基準”についても価値観の差が表れる結果に。氷河期世代と比べて売り手市場世代では「休日・休暇が多い」を重視する人が約2倍となり、さらに「福利厚生が充実している」「給与・待遇が良い」も順位を上げています。一方大きく順位を下げたのが、「仕事内容が魅力的」「高いスキルが身に付く」「企業理念に共感できる」など。最近の学生は仕事内容やキャリアよりも“条件面”を重視する傾向にあるようです。
残念ながら、生まれた時代は自分では変えられないもの。“その時代でいかに前向きに生きていくか”が大切なのかもしれませんね。
文/牧野聡子