賛否両論の声が飛び交う学童保育の問題


以前から学童保育の待機児童に関しては、問題視する声も多く上がっていました。今回の緩和策も待機児童減少を目的として検討されているものですが、立場の違いによっては考え方も大きく変わってくるのかもしれません。

 

「全国学童保育連絡協議会(全国連協)」は「学童保育の『全国的な一定水準の質』」を確保し、子どもが安心して生活できる環境づくりが重要であると主張。基準が緩和されることにより、放課後児童支援員を配置しない学童保育が出てこないか懸念しているそう。資格のない大人がたった1人で子どもたちを見るという状況では、「安全で安心できる“毎日の生活の場”を保障できない」と強いメッセージを発信し続けています。

 

実際に小さな子どもを持つお母さんたちは、「自分の子どもを一番に考えるなら安全面は重要だけど、社会的に見れば待機児童問題は早急に解決すべき。どちらもないがしろにできないから困る」「子どもを学童保育に入れられずに困っている人は緩和策に賛成するだろうし、すでに利用している人は反対するのかもね。こればっかりは何ともいえないなぁ」と結論を出せないようす。賛成派、反対派どちらの意見も間違ってはいないからこそ、どうしても問題が難しくなってしまいますね。

 

文/牧野聡子