現在急増している“墓じまい”のあれこれ


今年の4月に放送された『クローズアップ現代+』(NHK)では、「墓じまいと新たな弔いの形」をテーマに近年の墓じまいについて紹介しました。実際のところ、墓じまいはどれほど浸透しているのでしょうか。

 

番組で取材したところ既に墓じまいをした人も多いようで、「2年前にお墓を撤去してから、墓参りの“呪縛”がなくなり自宅でお線香をあげて満足しています」「形に残さなくても心に残って時々思い出すだけで充分」といった声が後を絶ちません。実際に現在では、年間7~8万件の墓じまいが行われています。

 

しかし手間もお金もかかる墓じまいは、やろうと決意するだけでも一苦労。そこで暮石を扱っている石材店は、“墓じまい要らずの墓”を考案しました。“樹木葬”と呼ばれるタイプの墓は、家族や知人など最大6人まで入ることが可能。そして13年後に、石材店が自然に墓じまいをしてくれるというシステムです。残った遺骨は納骨堂へ移動され、毎月の法要で弔われているそう。

 

さらに現代では、「墓が田舎にあってなかなか行けない」「墓じまいをしたいが高齢で自分たちでは難しい」といった声に応えたサービスも。それぞれの家庭に合った“墓”との向き合い方が求められているようですね。