オギーを中心に描かれるママと家族の物語
初めて通う学校で、いじめや裏切りを経験するオギー。しかし、さまざまな試練に遭遇するのは、オギーだけではありません。オギーを心から愛しながらも、両親の最優先はオギーであることを寂しく思う姉のヴィア(イザベラ・ヴィドヴィッチ)、ヴィアの親友でヴィアの家族に憧れるミランダ(ダニエル・ローズ・ラッセル)、オギーと親友になるジャック(ノア・ジュープ)の悩みや心情、気持ちの変化が、オギーを中心に丁寧に描かれています。 オギーが初めて学校に行く日は、姉ヴィアにとっても高校の初日だったのですが、“世界一手のかからない子”と呼ばれて育ったヴィアは、自分のことを気にかけてほしいと口にすることはできません。大親友から冷たくされるという悲しい高校初日を迎えたヴィアを救ったのは、大好きな家族ではなく、演劇クラスで知り合った魅力的な男の子でした。 常に自分を抑えている姉ヴィアが、自分のつらい経験をもとに、いじめや裏切りがあるのはオギーだからではない、それが学校というものと教えてあげるシーン。自身も誰かに慰めて欲しい立場だったはずなのに、こんなアドバイスができるヴィアの溢れる優しさにただただ感服です。