憧れの暮らしをしているインスタグラマーのみなさんに、暮らしを彩るインテリアを教えていただきます。

 

今回は、築17年の一戸建てに、カナダ人の夫・娘2人と4人で暮らすRie(@rie.751)さんをご紹介します。

Rie(@rie.751)さんの異国情緒がただよう家

Rieさんのご自宅のアイコンとなっているのは、赤、紺、茶、緑…さまざまな色で織られたたくさんのヴィンテージラグ。高低差をつけて散りばめられたグリーンとも相まって、異国情緒がただよっています。

 

「ラグとの出会いは、20年以上前。カナダの義母宅で、アンティークラグが敷かれている部屋にクリスマスツリーが飾られているのを見て、ひとめぼれしたのがきっかけです。翌日、義母御用達のラグショップへ連れて行ってもらい、何時間も迷って3枚を購入しました」

 

▲手前のラグが最初に購入した3枚のうちの1枚

 

最初の3枚から始まったラグとの付き合い。現在ご自宅にあるラグの数は、大小を含めなんと38枚にも及びます。そこまでRieさんを夢中にするラグの魅力はどこにあるのでしょうか。

 

「ラグの魅力は、唯一無二、一期一会なところでしょうか。昔、遠い異国で家族のためや祈りのため、生活のために織られたラグが大切に引き継がれ海を越えてやってくる…と考えただけで胸がワクワクします。よい手仕事のものは古くなってもみすぼらしさが出ず、古さやスレが味となり独特のオーラを放つんです。ひとつとして同じものがないっていうのも魅力的ですね」

 

自宅にある中でも特にお気に入りだというのが、約130年前に織られたイランのハムセラグ。

「柄の細かさ、経年によりあせた色味の美しさに息を呑みました。手に入れて半年ほどですが見飽きることがなく、目にする度にこのラグが我が家にある幸せを感じます」

 

年を経て柔らかみを増したラグは、どこか優しく趣深い佇まい。ヴィンテージ品などを販売する575selectで購入したフランスのヴィンテージのラタンチェアとも馴染んでいます。

ヴィンテージラグとの暮らし

Rieさんに自宅にヴィンテージラグを取り入れる際のポイントについて聞いてみました。

 

「好みや予算もあり一概には言えないですが、ネットで検索するとラグを使用したインテリア実例はたくさん出てくるので、好きなコーディネート例や雰囲気のラグを見つけて、ある程度、好みを絞ると見つけやすいです。その後は実物を何枚も見たり、購入する内に好みの色味やテイストが出てくると思います」

 

普段、Rieさんはラグを購入する際、5-4-3-2-1 VINTAGE RUG SHOPといったInstagramのショップをよく利用しているのだそう。さまざまなラグの写真をまとめて見られるので、自分の好みを見つけるのに便利です。

 

サイズも大小さまざまありますが、取り入れるなら小さなサイズで試してみるのがおすすめだそう。

 

「小さなものだと玄関に敷いてみたり、ひとりがけチェアの下に敷いてみたりと移動も楽です。大サイズが欲しい場合は、実店舗で部屋の写真などを見せてアドバイスをもらって購入した方がいいと思います」

 

さまざまなラグがある中で、自分がこれだと思う1枚を選ぶのは心が躍りますね。自宅にどんな風に取り入れるか、考えるのも楽しい時間です。

 

敷く場所については、「ラグは1枚でも絵になるのでどこに敷いても大丈夫。和室に敷いても、壁に飾ってもかっこいいです。特にグリーンとの相性は最高ですね」とRieさん。

 

リビングには、約90年前に作られたハムセラグを壁にかけて。レンガ色と紺色が美しく、タイムレスコンフォートのソファ、観葉植物のアルテシマと合わせ、くつろげる空間になっています。

ラグと調和する手仕事品のおおらかさ

ラグとグリーンの合間を縫うように、厳選の手仕事品やオブジェがひしめきあっています。にぎやかですが、それぞれが醸し出す味わいが重なり、心地よいまとまりを感じます。

「我が家に取り入れるものを一言で表すとすれば”おおらかなもの”になると思います。人の手によって手間暇をかけて作られたものには柔らかさや優しさ、そしておおらかさがあります。それが全体の統一感につながっているのかなと」

 

手仕事品の中でも特に素敵なのが、柔らかいフォルムが魅力のウォールバード。陶芸作家・伊藤利江さんのブランド、BIRDS' WORDSのものです。

このウォールバードは自宅の各所にありますが、特に目立つダイニングのチェストの上には4匹を飾っています。

 

「このウォールバードは、最初は有名インテリアショップのオーナーさんの部屋に飾られているのを見て、探すもなかなか見つけられず…。2010年ごろ、ギャラリーがオープンしたと知り、すぐに出かけて3羽を大人買い。それからも個展などで少しずつ買い足しました。このチェストの上は当初3羽だけだったのですが、次女の”私がいない"というひと言でもう1羽を足して、4人家族を表しています」

 

家族を象徴するディスプレイ、家を自分達だけの特別な場所にする素敵なアイデアですね。

家族みんながくつろぐライブラリースペース

Rieさんのご自宅の間取りで特徴的なのは、こちらのライブラリースペース。

Rieさんご夫婦は2人ともかなりの本好きで、ライブラリースペースを作ることは家を建てる際の絶対条件だったのだそうです。

 

ここの主役は、ヨーゲン・ホヴェルスコフのハープチェア。

 

家を建てた時、アイコンとなる椅子が欲しくて一目惚れしたのだそう。さまざまなお店に問い合わせてやっと手に入れた思い出深い品でもあります。

 

「抜け感とバイキング船の船首の形を思わせるフレームが魅力的です。小説などを読む時はリビングでが多いのですが、インテリア雑誌などを読む時はこのハープチェアに座り、時折、グリーンに目をやりながら過ごすのが好きです。 主人は読書の合間に、ここでギターを弾いて過ごすことが多いです。また、同じく読書好きな娘たちが、本をペラペラとめくり、そのうち物語の世界に入り込んでうつぶせになり、それからハープチェアに移動して読み進めていく姿が好きですね」

 


少しずつ集めたヴィンテージラグや手仕事品など、好きなものがたくさん詰められた宝箱のようなRieさんの住まい。自分が好きなものに囲まれた暮らしは、豊かで幸せなものですね。

 

PROFILE Rieさん

家族4人暮らし。築17年の一戸建て。4LDK+ライブラリースペース。20年ほど前に義母の影響でヴィンテージラグと出会い、コレクションを始める。インスタグラム(@rie.751)にて、ラグや好きなものに囲まれた暮らしを発信中。

取材・文/阿部祐子