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子育て中のママを悩ませる問題の中で、中々解決策が見つからないのが“子どもの野菜嫌い”問題。“偏食児童”が増えている昨今では、嫌いな食べ物克服は学校に任せているケースも少なくないようです。

 

偏食の小学生増加に賛否の声


生活者の意識・実態に関する調査を行う「トレンド総研」が、担任・副担任を務める小学校教員300名へ「給食残し」に関する調査を実施。その結果「“偏食児童”が増えている」と答えた教員が多いことが判明しました。

 

プレスリリースより

 

まずはじめに「ご自身の学校やクラスで、給食の残食率が気になることはありますか?」と聞いたところ、86%が「ある」と回答。また「現在クラスの中に偏食の児童はいますか?」という質問には31%が「多数いる」、66%が「いる」と答えています。

 

プレスリリースより

 

さらに、教員歴10年以上の人からは“給食残しや偏食の児童が増加している”という声も。実に66%が「10年前と比べて、給食の残食率は増えていると思う」と答え、79%が「10年前と比べて、偏食の児童は増えていると思う」と答えました。

 

プレスリリースより

 

具体的に「学校給食において食べ残しが多い献立・食材」を質問したところ、「野菜のメニュー」が85%で最多に。2位以下の「魚のメニュー」(46%)、「海藻のメニュー」(36%)、「牛乳」(19%)、「ごはん・パン・麺」(17%)に大きな差をつけています。

 

また「野菜が、食べられない・苦手な児童への対応」について質問すると、「給食に関する指導は現場に任されている」というケースが多く81%に。「頑張って残さず食べさせるように指導している」という教員が68%いることが判明しました。

 

これらの結果が拡散されると、SNSなどには「量的に無理な量並べられて残すのは仕方が無い。けど単なる偏食で食事を残すことは絶対にダメと教育している」「子どものうちは好き嫌いがあってもいいと思うけど、大人になってから“あれも食えないこれも食えない”だと少し恥ずかしいよね」といった声が。

 

しかしいっぽうで、「無理矢理食べさせるようなことはしたくないな。給食完食のために吐くまで食べさせられた親世代は特に」「親が努力しても食べない子っているよ。生まれ持った味覚みたいなのがあるんだと思う」「味覚は育てるもの。嫌がるものを無理に食べさせると逆効果」などの声も上がっており、賛否を巻き起こしています。

 

家庭でできる“ベジトレ”のポイント


野菜嫌いの子どもが多いと発覚した今回の調査ですが、子どもが野菜好きになるためには家庭での訓練がカギだと言われています。いま広まりつつある“ベジトレ”は、子どもを野菜好きにするためのトレーニングのこと。

 

栄養士や食コンサルタントなどの資格を持つ浜田陽子さんは調査の結果を受け、家庭でできるベジトレのポイントを伝授。野菜嫌いの子どもは「美味しくないと感じた部分がどこにあるのかを探すこと」が重要だといいます。例えば、トマト嫌いな子どもは食感が嫌いというケースが多いのだとか。どこに苦手意識を持っているのかを知って、その部分をフォローしてあげましょう。

 

また、生野菜で上手くいかない場合は野菜ジュースを使うのもおススメ。「野菜を口に入れた」という実感を持たせるためのファーストステップとして有効のようです。どんな方法でも子どもの野菜嫌いが克服できなかった人は、まず野菜ジュースでベジトレしてみてはいかが?

 

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文/長谷部ひとみ