横峰沙弥香連載「へたのよこずき」バナー

開催したいと思いながらも、コロナ禍に流されて先延ばしになってしまっていた展示会。

 

まだまだ状況がどう変化するかはわからないとはいえ、感染予防対策もずいぶんと確立してきましたし、密を避けるため時間と人数の制限を設けて予約制にするなどの工夫をしつつ、今年3月の頭から開催しました。

忙しすぎて心がへし折れても…何度でも立ち上がれる理由は

制限を設ける以上、できるだけ多くの方に楽しんでいただくためには開催期間を長くする以外に方法はなく、時間的・体力的な不安はありつつも、やはり長年応援してくださっている皆さまに感謝を伝えるためのイベントですから、ここは頑張るところだと考えて思いきって敢行!

 

…そして、1週間も経たないうちに一度心がへし折れました。

 

朝のお弁当作りに始まり、幼稚園の送り迎えに保護者会、役員会…、仕事の合間をぬって在廊し、子どもたちを寝かせてから夜間仕事をします。

 

そして極めつけは春休み。全てわかっていたことなのに、私はどうしてこの方法で行けると思ったのだろう。

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でもね、不思議なことになんとかなるものなんです。

 

毎日倒れそうなのに、展示会場でお客様と話をしていると嬉しくてありがたくて元気が出てきて、頑張れる。

 

昔経験した、授乳で眠れず仕事も抱えてヘトヘトでも子どもたちの寝顔を見た瞬間…「疲れは吹っ飛びこそしないものの腹の底から謎のパワーが湧き上がる」あの現象に似ています。

 

展示会にいらしてくださるお客さまへの気持ちが我が子への愛に近いステージに移行しようとしているのか、はたまた私が業務に追われてヘトヘトな状態が大好きなドMなのか…どちらにしても普段よりいい顔してるねと言われますし、わたしもそう思います。

 

やっぱりドMなのかもしれません。

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文・イラスト/横峰沙弥香