2021年の『M-1グランプリ』を制し、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍中の錦鯉。その錦鯉に密着した模様が、1月9日の『情熱大陸』(TBS系)で放送されました。この中で渡辺さんが発したある言葉が名言すぎると話題になっています。

「それでいいと思いますよ、俺たちなんか」

番組がエンディングに近づいた頃に流れたある一幕。二人が祝杯を交わしながら話すシーンで、長谷川さん自身のおバカなエピソードが語られました。高校時代に何気なく壁のボタンを押したら防火シャッターがおりてきて、先生に怒られてしまったというもの。

 

「ボタンあったら押しちゃうのもおかしいじゃん。あ、ボタンだ! って押しちゃうんでしょ?」と苦笑いする渡辺さんに、長谷川さんも「はたから見たらちょっと頭おかしいじゃないですか」と言います。

 

その後続けて、今後の抱負を語りました。「なんか、なるようにしかならないというか。あれですけどね、ちょっとできない事はできないんで。でも、一生懸命やっていけたらいいな」。すると渡辺さんが「それでいいと思いますよ、俺たちなんか」と返答。自虐的な言い回しの中にも彼らの温かい関係性がにじみ出ており、渡辺さんの愛を感じるひと言でした。

「押していいかどうか分かんねぇボタンは押してきゃいいんだよ」

今後の抱負を語った長谷川さんに、渡辺さんは「ボタンあったら押してきゃいいんだから」とコメント。そんな渡辺さんの言葉に、「危なすぎるよそんなの」と笑う長谷川さん。ここで渡辺さんから名言が飛び出します。「押していいかどうか分からねぇボタンは押していけばいいんだよ」。

 

若い時には躊躇なく押せていたボタンも、年とともに押す勇気が無くなっていくものですよね。それでも恐れることなく押し続けてきた錦鯉の二人。そんな二人だったからこそ、史上最年長でM-1を制覇できたのかもしれません。彼らが語るとずしりと突き刺さるものがありますよね。

 

ネット上でも「隆さんいいこと言うなあ。とりあえず挑戦しろって事だね!」「二人だからこその言葉。すごく胸に響いた」などと大反響でした。

「悔しいと思えるくらい本気で生きた方がいい」

今でこそM-1王者の彼らですが、かつては目標を見失いダラダラ生活していたと『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)で語っています。その当時の長谷川さんは『R-1グランプリ』のエントリー代(2000円)を後輩芸人からカンパしてもらった挙句、弁当代として使ってしまい土下座して謝るほど見栄もプライドも無い状態。

 

そんな彼らが初めて「悔しい」という感情を抱いたのが、2020年の『M-1グランプリ』です。長谷川さんは「49年生きてきて初めて悔しいを感じたんですよね」「本気でやらないと悔しいって無いんだなって思いましたね」と語りました。

 

最後に二人から伝えられた教訓は、「悔しいと思えるくらい本気で生きた方がいい」「悔しい気持ちは目的に向かって本気で努力してそれを達成できないと生まれない」ということ。また「目的があって悔しいと思わないと成長できない」とも語りました。彼らが長年経験してきた末にたどり着いた教訓。説得力があり、本当に心に響くものでした。

文/内田裕子