サウナ女子さん

2021年の新語・流行語大賞に「ととのう」がノミネートされました。ここ数年で人気を博し、もはや“おじさん”のイメージから脱却しつつあるサウナ。

 

女性や若年層を虜にするサウナの「魅力と進化」とは?『女性のためのサウナ・ハンドブック サウナ女子の世界』の著者である、サウナ女子さんに伺いました。

世の中がキラキラに!?記憶に残るサウナ施設とは

これまでに国内外280以上のサウナ施設を訪れたというサウナ女子さん。コロナ前には、週8〜9回もサウナに通っていたのだとか!

 

5年ほど前からサウナに通い始めたそうですが、昨今のサウナは渋いおじさんが通う場所というイメージを脱却し、癒しを求める女性やカップルでも楽しめる場所にどんどん進化しているそう!

 

今までどんなサウナを経験されたのでしょうか? 国内外でおすすめのサウナから教えてもらいました。

 

「よく行くのは新宿にある『東京新宿天然温泉テルマー湯』ですが、熊本にある『湯らっくす』での体験は忘れられません。

熊本にある湯らっくすの外観

水風呂に髪の毛を入れられない施設が多いのですが、ここの水風呂は、水深が153cmもあって頭までドボン!とつかれます。さらに、ボタンを押すと滝のように脳天へ水を直撃させられるシステムもあって(笑)、最高に世界がキラキラして見えました」

 

コロナ前は海外のサウナもいくつか体験したサウナ女子さん。海外のサウナでは、刺激が強い体験も。

 

「ニューヨークでのサウナ体験なのですが、現地の方が Amazing!!って言いながら水風呂を飛び出してきたのが、とても刺激的でした(笑)。

 

またドイツにある『Vabali spa Berlin』に行ったときには、すべての荷物をロッカーに預けて男女関係なく、施設内は全員全裸。

 

いやらしい感じはいっさいなく、地上の楽園的な雰囲気が漂っていて、サウナに入った後にウォーターベッドの上でととのっていたところ、まるで気を失っていたかのような深いリラックス状態になりました」

ドイツのVabali spa Berlinのサウナ

なんだかとても楽しそう!

 

またサウナ発祥の地・フィンランドでも、近年新しいサウナ施設が増えているのだとか。ちなみにフィンランドの人口550万人に対し、2〜300万個近くのサウナが存在していると言われており、まさにサウナ大国! サウナ女子さんもコロナが明けたら、改めて訪れたいとお話してくれました。

 

そんな、経験豊富なサウナ女子さんは、一体どんなきっかけでサウナにハマったのでしょうか?

「熱くて怖い、水風呂が冷たい」と思ってた

以前から「サウナいいよ〜」「一緒に行こうよ」と誘われていたものの、当時は、温泉などの温浴施設は好きではあったけれど「水風呂なんてなんであるの?」と思うほどサウナには興味がなかったそう。

 

「サウナにハマったきっかけは、奢るから一緒にサウナへ行こう!と、当時お付き合いしていた彼からの熱烈アプローチです。

 

準備として、サウナ好きの相方にすすめられたタナカカツキさんの漫画『サ道』を読んでいたので、『ととのう』のイメージができていたのも相乗効果がありました。

 

人生初サウナで、初ととのいを経験し、あまりの気持ちよさに感動して。それからサウナ沼にズブズブとハマっていきました」

「ととのう」だけじゃない!マイルールを見つける楽しさも

サウナの魅力にハマるにつれて、カフェでコーヒーを飲む感覚でサウナに行くようになったサウナ女子さん。

 

「もっとも多いときは1日に2〜3件ハシゴしてましたね。そのときは、水風呂に入っただけで水質や温度がわかるぐらい体も敏感になってて(笑)。

 

昨今では、コミュニケーションツールとしてのサウナも注目されていますが、私個人の魅力としては“自分と対話する時間が作れる”ことと“単純に気持ちいい”ということに魅力を感じています。

 

サウナには携帯電話の持ち込みができないので、自然とデジタルデトックスができるんです。

 

自分しかいない空間で脳の雑念がデフラグされるので、マインドフルネスに近い感覚を味わえますし、自分の皮膚からじわじわと汗が染み出してくる様子や、水風呂で鼓動が高鳴るのも気持ちがいい。

 

私にとってサウナはありのままの自分でいられる場所。ちょっと気分が上がらないなぁって時は、熱〜いサウナから冷たい水風呂に入って、いつもの自分をとり戻しています」

 

とはいえ、サウナの楽しみ方は人それぞれでいいと、サウナ女子さんは続けます。

 

「体調やコンディションによってととのえないことも当然あります。そもそも、サウナに入ったら絶対に“ととのわないといけない”なんてルールはありません。

 

ルールがない世界だからこそ、あえてマイルールや違いを見つけるのが面白みだったりもします。全国のいろんなサウナを巡る旅をするのもいいですし、同じ場所に通い続けるのも素敵ですよね。

 

私の会社では、サウナ部を発足したのですが、同僚とサウナに行ってそのあと宴会!なんてのもいいですよ」

テントサウナやラブホサウナなど、進化系もスゴイ

ここ数年のサウナブームによって、サウナはますますの進化を遂げています。最近の傾向としては、サウナへの注目度が高くなったこともあり、温浴施設でサウナ利用が可能になった場所も増えてきたのだとか。

フィンランドビレッジ

「健康目的以外にも、ビルの屋上やフェス会場など屋外でテントを使ったテントサウナが催し物として親しまれたり、サウナ付ラブホテルや、5000円前後で貸切できるプライベートサウナ、さまざまな業態とのコラボレーションによって新しいサウナ活用も注目されています。

 

国内でも水着や館内着を着て男女一緒に楽しめたり、プロジェクションマッピングやアロマの香りを楽しみながら入れる施設など、個性豊かなサウナが増加しているんですよ。

 

まだまだ男性中心の市場ではありますが、ここ数年のブームによって、アメニティや設備の充実など、女性にも配慮された施設は増えていると思います」

 

渋いイメージのサウナですが、ここ数年のブームによってさまざまなカルチャーがミックスされ、進化してきている様子。選択肢が増えてきているのは、嬉しいポイントではないでしょうか。

 

「日本最大のサウナ検索サイト『サウナイキタイ』には、9700以上のサウナ施設が登録されているので、手軽に情報を探すことができます。

 

1人で行くハードルが高い場合は、誰か気のしれた友人を誘って行くのもおすすめです」

 

PROFILE サウナ女子(サ女子)

会社員として働きながら、5年間で国内外合わせて280施設以上を体験。SNS・ブログ「サウナ女子の世界」でサウナの情報や魅力を発信中。著書に『女性のためのサウナ・ハンドブック サウナ女子の世界』がある。

取材・文/つるたちかこ 写真提供/サウナ女子