子どもの教育は様々に意見が別れるものです。10月17日放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)には、俳優の藤木直人さんが登場。今回は藤木さんが語った「知識」と「語彙力」の教育論を紹介します。

1人目の育児での反省を2人目に生かした!?

藤木さんが登場したのは、「インタビュアー林修」のコーナー。そのなかで藤木さんは、1人目の子どもには理屈や知識をくり返し教える教育をしたと語っていました。

 

理由については「知識をいっぱい教えてあげたくなっちゃってた」と説明。例えば曜日は単純に言葉として教えるのではなく、日曜日は太陽であり月曜日なら月といったように具体的に例をあげて理屈を教えたと言います。さらに言葉での説明に加えて、金属なら磁石につくかどうかを実際に見せるなど工夫して伝えていたそう。

 

藤木さんは、知識や理屈は「1回言われたってわからない」ものであることに言及。同じ知識でも「ある日突然刺さる瞬間がある」ので、理解できる瞬間が来るまで「くり返しくり返しチャンスがあったら同じことを言ってあげよう」という思いで教育していると明かしました。この教育の結果として「一番上の息子が理屈っぽい自分に似た子になっちゃった」と苦笑い。

思考は言葉! 語彙のボキャブラリーを大事にした教育

2人目の子どもからは、知識を繰り返し教え込む方式から「ボキャブラリーは大事」だという方針に変えたそうです。その理由として「人間って結局頭の中で思考するときも全部言葉じゃないですか」と話し、思考するうえで言葉の語彙力の多さが大事であると言及。

 

藤木さんは思考とボキャブラリーの関係について、番組の中で詳しく語っていません。しかし言葉と思考の関係から、藤木さんは言葉を増やすことが思考の幅を増やし、柔軟な思考を実現する力に繋がると考えていると予想できます。

 

子どもたちに話しかけるときや何かを説明するときには、「同じ言葉じゃなくて、似たような言葉、類義語を重ねる」ことを心掛けている藤木さん。その関わりのなかで「子どもが言葉を獲得していくのって面白い」と、語彙を増やす楽しさを興奮した様子で語っていました。

ご褒美をあげない教育

工学者の武田邦彦さんは、自身のYouTube公式チャンネルで“ご褒美をあげない教育”について紹介しています。

 

武田さんは「必ず人間というのは知りたいとか成長したいとかこれをやりたいとか人に勝ちたいとかいう気持ちを持っている」と話し、教育とは「それに寄り添っていく」ことが大事だと解説しました。

 

ご褒美を与えてはいけない理由として、まず、子どもが良いことをしたとき「そのときの子どもの喜びというのは本当に深い」ことと「かけがえがないんですよ、人間の心の動きというのが」と説明。

 

もし褒められるべき良いことをしたときにご褒美としておもちゃを与えてしまえば、喜びが「おもちゃの価値になっちゃうんですよ」とご褒美の悪い点に言及しました。子どもが良いことをしたときにはその喜びの心に寄り添うべきであり、喜びの価値をご褒美にすり替えてはいけないと語っています。

 

子ども一人ひとりの性格が違うため、教育論はどれが正しいとは言いきれないもの。いろいろな教育論を参考にしながら、子どもに合った手法を取り入れていきたいですね。

文/牧野聡子 ※画像はイメージです
参照/武田邦彦公式YouTube「【教育論】ご褒美をあげるな! 武田邦彦流の子育て」https://www.youtube.com/watch?v=hm0btlBpjU8