家にいられるとリズムが狂う、普段なら気にならない些細な言葉にイライラ…。テレワークが普及するなか、夫への向き合い方が難しくなっている方も多いのでは? 夫婦といえども元は他人。お互いを尊重しながら良好な関係を築くにはどうすればいいのでしょうか。
自粛生活で“居場所のない夫”が増えている?
銀座で38年間クラブを経営し、1万人以上のお客様を接客してきた伊藤由美さん。9月14日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)では、夫と上手に付き合うコツを伝授してくれました。
伊藤さんが勧めるのは、まず褒めること。「あなたしかいないわ」「あなたのおかげ」と口にするのが「多分、いちばん嬉しいんじゃないでしょうか」と語ります。長引く自粛で「居場所がないと言う方が多い」と明かす伊藤さん。夫が家庭で安らげるように、日頃の感謝を言葉にしましょう。
次に、直しようがないことは言ってはダメだと指摘。喧嘩のときに昔の話を蒸し返したり、肉体的な欠点に触れるのはご法度です。伊藤さん曰く「ワンクッション、ちょっと抑えて」を心掛けると上手くいくそうです。
“くれない族”にはならないで
「してくれない」が口癖になっている人も要注意です。例えば「話しかけてくれない」や「構ってくれない」などの夫に対する不満の言葉。伊藤さんは長年の経験上「不満ばっかりおっしゃる方が多い」と語っていました。
不満ばかり言っていると、相手とコミュニケーションも取れなくなってしまいます。「してくれない」ではなく「して欲しい」や「こうしましょう」に換えてはどうかとの提案に、黒柳徹子さんも頷いていました。感情をぶつけずに、柔らかく要望を伝えてくださいね。
極めつけは「さすが私が選んだ人」という伊藤さんの言葉。そう言われて嫌な気持ちになる人はいませんよね? 伊藤さんは、何を言えば相手を喜ばせられるかを常に考えているそうです。夫に喜んで欲しいと思う気持ちが、夫を上手く操縦するコツなのかもしれません。
その言葉、実はNGワードです
以前放送された『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ系)では、結婚3年~19年までのゲストを招いて夫婦関係を円満にする方法を紹介。
家事をしてもいつも妻に怒られると話すRAG FAIR・土屋礼央さんに、なぜ怒られるのかを評論家の牛窪恵さんが解説します。「妻が理想とする家事」のポイントは3つ。
- 言われる前にやる
- やれると思われていないことをやる
- 最後までやる
3つ目の“最後までやる”ができていない夫が多いと語る牛窪さん。皿洗いを例にとると、食器を洗っただけでは最後までやったことにはなりません。シンクの水はねを拭き、乾いた食器を棚にしまうまでが皿洗い。中途半端な状態で終わらせると結局奥さんの手を煩わせて、怒られるという結果に。
さらに牛窪さんは「何か手伝おうか? が一番ぐらいにNGワード」だと指摘します。一見妻を気遣う言葉のようですが、当事者意識の低さがNGポイント。家族なのに、家のことについてまるで他人事のような物言いをされては、イライラして当然です。
また「相手に決定を委ねる言い方は、妻の脳に負担をかける」と説明してくれたのは脳科学者の中野信子さん。ありがちな「何食べたい?」に「何でもいい」と返すのも同様です。委ねるのではなく、何か1つでも提案するといいそうですよ。
家族はチーム。夫婦円満でいるためにも、相手に任せっきりにせず積極的に関わることを常に意識したいものです。
文/牧野聡子 ※画像はイメージです。