書類を机に投げつけて「チッ!」と舌打ち。
あきらかに気づいてほしそうに「はぁ〜」と大げさなため息。
不機嫌なオーラを撒き散らしている人を見ると、「えっ…、私が何かしたのかな?」「どうしよう、声をかけるべき?」と、繊細なあなたは考えてしまうかもしれません。
でもそれはとても危険なことだと、心理カウンセラーの五百田達成(いおたたつなり)さんは言います。
不機嫌を露骨に態度に出す人の心理と対処法を、『繊細な人 鈍感な人』が好評の五百田さんに教えてもらいました。
かまってほしい・ビビってほしい人たち
このタイプの人は、自分の気持ちをコントロールすることができない人。
さらに、不機嫌をアピールすることで「どうしたんですか?」とかまってほしい、「怖い…」とビビってほしいという心理も見て取れます。
ここでフォローに入ってしまっては、まったくもって相手の思うツボ。心優しいあなたは、八つ当たりをする格好の餌食となってしまいます。
不機嫌を撒き散らす人からはとにかく避難
こうした相手を見たときは、自然災害に出くわしたと考えましょう。
嵐、地震、台風、火山…こうした災害は、どう間違ってもあなたのせいではありませんし、あなたにはどうすることもできません。
たとえば火山が噴火したとき、「火山の噴火を止めなくちゃ」とは思いませんよね?恐れずに立ち向かったところで、火傷をして大ケガ!命の危険さえあるわけです。
こんなときあなたが取るべき行動は、逃げることだけ。
相手はただ騒ぎたい、暴れたいだけなので、もしあなたが「大丈夫ですか?」と近づいていったときには、「どうもしないよ!」とイライラした感情をぶつけられて、嫌な思いをするのが目に見えています。
こうした状況に居合わせてしまったら、「あっ災害だ!」と思って、すぐに席をはずすのが正解です。
それができない状況なら、せめて目を合わさない、聞こえないふりをして、噴火が落ち着くまで静かに待ちましょう。
間違っても「怖いもの見たさ」で近づかないようにしてください。危ないですからね。
監修/五百田達成(いおたたつなり) 取材・文/上野真依 イラスト/りゃんよ