おこづかい大改革!導入した「インクルード制とは?」
これには、反抗されるよりもこたえました。 そうか…、私はパワハラみたいなことをやっていたのかも…。 お金の裁量権をふりかざして、彼女をひとりの人格として尊重していなかったのだと気づきました。 それって、権利が持っているほうがやるべきことじゃない。私はしつけをしているつもりで、優位性を盾にして、自分の価値観を押しつけていたのです。 よくよく考えた末、私は思い切っておこづかいの制度を大改革に着手。トップダウンではない方法をと考え、中2の夏、「インクルード制」を提案したのです。
これは、娘にかかっているお金をすべて本人に渡し、その使い方をまかせるという方法。 おこづかいは少しアップして5000円。それに加え週1回の外での昼食代、家で食べているおやつ代、外出時の交通費と、これまでかかっていた総額を提示しました。 「これが、あなたがひと月で使っている金額。家計から出せる額はこれが上限です。これを渡すから、自分で考えて使うというのはどう? 渡した以上、何に使っても自由。ママは何も言いません」 中学生のおこづかいとしてかなりの金額です。かつての私なら、「中学生にそんな!」と思ったでしょう。でも、結局かかっているのですから、その裁量権をどちらが持つかというだけの問題です。 まだ中学生だからという根拠のない理由で、自分の手元から裁量権を手放すのがいやだっただけだと気づいたのです。