オーウェン役の三森すずこさん

赤くて小さな子犬が一夜明けたら、子犬のままでっかくなっちゃった!?映画『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』(1月21日公開)で主人公の女の子・エミリー(CV.花澤香菜)の同級生オーウェンを演じる三森すずこさん。自身も犬が大好きという三森さんに、犬好きならではのおすすめポイントやお気に入りのシーン、製作が決定している続編への期待などを伺いました。

三森さんが愛情を注いで大きくしたいものとは?

© 2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

 

── 原作はアメリカの児童文学作家ノーマン・ブリッドウェルの名作絵本「クリフォード おおきな おおきな あかいいぬ」です。

 

三森さん:甥っ子を連れて本屋さんの絵本コーナーによく行くのですが、おすすめの読み聞かせ絵本の棚に置いてあるのを見たことがありました。大きな赤い犬のビジュアルが結構インパクトあって、出演のお話をいただいたときにふと思い出しました。ストーリーは台本で知ったのですが、アフレコブースに置いてあった絵本も楽しく読みました。思わず笑っちゃうシーンが多いという印象です。気づいたら笑顔になっていることが多かったです。

 

── 映画の中で、いちばん笑ったシーンはありますか?

 

三森さん:エミリーとオーウェンがクリフォードをトラックに乗せて逃げるシーンです。ハチャメチャなので笑っちゃいました。子どもなのに運転しているエミリーがいる一方で、大人たちはお店で敵と戦う道具を選んでいるのですが、その道具がおたまとかスプーンだというのもおもしろくて。大人と子どものやっていることが「なんか、逆じゃん!」とツッコミを入れたくなりました(笑)。

 

── オーウェンはエミリーに好意をよせ、困ったときには手を差し伸べてくれるやさしいキャラクターです。

 

三森さん:とてもやさしくて賢い男の子です。エミリーのことが好きで、彼女の前ではちょっと背伸びするところもすごくかわいい。誰に対しても分け隔てなく接してあげられるのは、オーウェンの魅力だと思いました。エミリーのことが好きだからかもしれないけれど、さりげないサポートができるのもとても素敵だなって。

 

得意分野で自分の本領を発揮する場面ではすごく大人っぽい顔になるし、お父さんにエミリーのことをいじられているときには、子どもらしいかわいさが見え隠れして、そのバランスにキュンとしました。オーウェンの表情、魅力をお芝居で表現したいという気持ちで演じました。

 

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── しゃべり方からも賢さが伝わってきますよね。

 

三森さん:ケイシーおじさんと学校に潜入するシーンがすごく好きです。パソコンからデータをコピーしているオーウェンにケイシーおじさんが話しかけるとキリッとした表情で「仕事中」って返す場面です。クレバーなオーウェンが活躍するシーンでとてもかっこいいのですが、よく見るとスポンジボブのUSBを使っていたりして。子どもらしさがチラッと見えて、めちゃくちゃかわいかったです。

 

── ケイシーおじさんにオーウェン、個性的なキャラクターがたくさん登場します。

 

三森さん:ご近所の大人たちは個性的な人ばかりです。私が好きなのは練乳を飲んでいるおばあちゃんです。クリフォードを狙う大企業との対決シーンであんなに活躍するとは思いませんでした。エミリーとのやりとりは伏線だったのか、と後から楽しめるシーンなので、ぜひ注目してほしいです。

 

── かわいい子犬が、朝起きたら3.6メートルの大きさになっていたら……。犬好きの三森さんはどうすると思いますか?

 

三森さん:うちは白のポメラニアンなのですが、3.6メートルになったら……。まず、今の家では飼えないですね(笑)。尻尾を振っただけでいろんなものが壊れてしまいそうですし。でも、すっごいふわふわなので、乗っかったり、毛の中に包まれて寝たいなとは思います。

 

── 愛情の分だけ大きくなってしまったクリフォードですが、三森さんが愛情を注いで大きくしたいものはありますか?

 

三森さん:ポメラニアンが大きくなったらちょっと困るかな。もちろん、大きくなっても愛せる自信はあるけれど、せっかくなら、大きくなっても困らないものがいいですよね。おうち時間が増えてテレビを観る時間は増えたので、テレビを大きくしたいです。壁一面がテレビとか、距離感掴めなくて頭も痛くなりそうだけど(笑)。

 

三森すずこ
子どもの頃は猫を10匹くらい飼っていたそう!

 

── 三森さんの犬好きは小さい頃からですか?

 

三森さん:子どものころは猫を飼っていました。10匹くらいいたので、猫と一緒に育った感覚です(笑)。10匹いたけれど、猫は気まぐれなので、外に出かけたまましばらく帰ってこなかったり、気づいたら裏の家の猫になっていたりもしました。いつも家の中にいた2匹の猫が死んでしまったときはとても悲しかったです。小学3年生くらいだったかな。「命ってなくなるんだ」ということを学びました。妹と一緒に庭に埋めてお墓を作ったときに「もっと遊んであげればよかった」とか、子どもなりにいろいろなことを考えたのを覚えています。心にぽっかり穴があくというのを実感しました。

 

今は断然犬派ですが、子どもの頃に近所に大きなハスキー犬がいて、通りかかると吠えられていたので、怖いイメージが強かったです。でも、実際に飼ってみたら、吠えることにも理由があることも分かって。理解できるようになったら、大好きになりました。

 

── 続編製作も決定しています。三森さん的にはどんなストーリーを期待しますか?

 

三森さん:実写なので、オーウェンも身長が伸びて、見た目もちょっと大人になっているかもしれません。今回、エミリーとの恋は種を埋めたばかりという感じだったので、芽が出るところとか観られるといいなって思います。クリフォードがエミリーとオーウェンの恋のかけ橋になるとか、期待しちゃいます。

 

もしくは「ケイシーおじさん結婚大作戦」みたいなのもおもしろそうですよね。果たして、ケイシーおじさんのことをもらってくれる人がいるのか……。街のみんなでサポートしたら、ハチャメチャな感じで楽しいかも!

 

── 映画の見どころをお願いします!

 

三森さん:赤い子犬のクリフォードは異色だけど、それをかわいいと思い、好きでいてくれるエミリーがいました。個性を認めてあげることの大切さが伝わる映画です。メッセージ性を感じながら、ドタバタ劇がスピード感たっぷりに楽しめます。思わず笑ってしまうシーンもたくさんあって、みんなが笑顔になれる映画です。

 

<後編>三森すずこさん「ポジティブに生きたほうが人生お得!」