共働き時代に合った私らしい生き方・働き方を模索するCHANTO総研。

 

2019年、大規模な「ライオン流 働きがい改革」に着手したライオン。従業員の一人一人が自律して働いていくために、多角的な観点から組織の活性化に取り組んでいます。3度の産育休を取得し、会社の変わる様子を自身も体感してきた人材開発センターの渡部美香さんに、ライオンが考える「働きがい改革」について伺いました。

 

PROFILE 渡部美香さん

ライオン株式会社人材開発センター所属。2001年ライオン株式会社に入社し、住居用洗剤の研究開発を担当する。09年長男、11年長女、14年次女を出産。16年研究・広報部門、19年研究部門への異動を経て、20年から現職に携わる。

「やらなくちゃ(must)」を「やりたい(will)」に変える

個と組織の活性化のための取り組み

 

──ライオンは、「働きがい改革」を宣言したのが2019年と最近ですね。具体的に取り組み始めたきっかけや目的についてお聞かせください。

 

渡部さん:

ライオンは「自律した個」の躍動によって、組織全体に変革の波(ダイナミズム)をもたらすことを目指して「働きがい改革」を始めました。ライオンには「習慣をリ・デザインする」というパーパス(存在意義)があるのですが、働きがい改革ではこれにちなみ、やらなくてはの「must」を、やりたいの「will」にできるよう変革することを目指しています。

 

改革のキーワードには、「個々の自律的な働き」を共通の考え方に据えています。ただ自律した個として働くためには、自身の健康行動の習慣化をベースとして、「働き方を変え、自律性を重んじるワークスタイル」「多彩な能力発揮を最大化するワークマネジメント」「互いの理解と尊重による関係性の強化」の3要素が重要と考えています。

 

──全ての基礎となる土台に「健康行動の習慣化」を挙げるのは、生活用品を扱うライオンらしいですね。

 

渡部さん:

健康は、働くうえで全ての基礎となりますからね。ライオン従業員への健康サポートを、弊社では「GENKIアクション」と呼んでいます。具体的には、検診データから現在や将来の生活習慣病リスクを見える化する「個人別健康情報システムの構築」、「予防歯科習慣の浸透」、「3大がん対策の強化」、「禁煙への取り組み強化」の4項目に取り組んでいます。中でも予防歯科習慣の浸透ではプロケア受診を重視しており、19年の従業員受診率は80%です。

 

>>NEXT 部門や勤務内容の特性に合った勤務制度を整える