相手の態度や反応によって自分の言動を決めようとする“他者中心”の生き方をする母親。こうした母親は無意識のうちに娘を支配し、依存しようとするといいます。母親の言動に振り回され、しんどくなった時、どう対応するといいのでしょうか。心理カウンセラーの石原加受子さんにお話を伺いました。
“自分中心”は自分も相手も大切にできる考え方
「母親に振り回されないためにもっとも大切なのはまず、自分自身を尊重することです。この生き方を私は“自分中心”と呼んでいます」
“自分中心”と聞くと、とても自分勝手でワガママなもののように感じられます。けれど、そうではないそうです。
「自分中心とはみずからの思いを判断基準にして行動することです。すると、あらゆることに対し自己肯定感が生まれ、ラクになるのです」
しかも、こうした自分中心の考え方は、他者中心よりもずっと相手を尊重できるといいます。
「自分を大切にすると、他人も同じように尊重できるようになります。なぜなら、“私には私の自由があるように、相手にも相手の自由がある”と思うのが基本となる考え方だから。相手を認め、自立した存在として認めることができます。そのため、人に干渉しなくなり、比較して争うような機会が減るのです」