『アオアシ』(小林有吾著/小学館)
次に紹介するのは、サッカーのジュニアユースを題材にした『アオアシ』 。主人公であるサッカー少年の物語を通して、進路の選び方やテクニックの上達方法を具体的に知ることができる作品です。
「サッカーを題材とした作品はたくさんありますが、この作品の特徴と言えるのが『実際にプロになり、サッカーで食べていくにはどうしたらいいのか?』という点にも焦点があてられ具体的に描かれているところ。現実的だからこそ、プロのシビアな世界とスポーツの魅力を同時に見ることができます」
『女子柔道部物語』(小林 まこと著/講談社)
最後に紹介するのは、『女子柔道部物語』。15歳の主人公・神楽えもはどこにでもいる中学生。明るくさっぱりした性格ですが、かなりの飽き性。卓球部は1か月、陸上部は1週間、テニス部は1日で辞めるほど…。そんな彼女が、助っ人で参加した柔道の大会で優勝し、柔道にハマっていくところから物語は始まります。
「こちらは、団体競技ではない個人競技の魅力が感じられる作品です。畳の上では、一対一の真剣勝負が繰り広げられますが、そこから離れれば、女の子らしく、青春を謳歌している姿も。スポーツに全てを捧げるわけではなく、真剣に取り組みながらも、普通の生活を楽しむ姿など共感できるポイントも多いと思います」
様々な角度からスポーツの魅力に迫る3作品。運動が好きな子どもも、そうでない子どもも、そして親御さん自身も、共感できる要素が満載です。
PROFILE 山内康裕
文/立岡美佐子