その土地の文化や歴史を、五感を通して感じることができる料理。外出や旅行を自粛する日々が続き、「どこかに行きたい!」と感じる方も多いのではないでしょうか?そこで、今回はおうちで作れて、ちょっとした異国気分も味わえる、世界のレシピを紹介します!
レシピを教えてくれたのは、世界の国々を旅し196カ国のレシピを習得した本山尚義さん。第1回目となる今回は、まだまだ暑い時期にピッタリのピリ辛系レシピです。
鶏肉とオクラのスパイシースープ「ガンボ」(アメリカ)
「アメリカといえば、ステーキやハンバーガーといった料理を想像される方も多いかと思いますが、夏はオクラが美味しい季節。そんな旬の野菜をたっぷりいただけるのが、アメリカ南部・ルイジアナを起源とする郷土料理・ガンボです」
見た目はカレーに似ていますが、野菜の旨味とオクラのとろみ、そこに複雑に絡み合うハーブやスパイスが、奥深い味わいを生み出だすそうです。
「カレーのようにご飯にかけたり、パンを浸して食べても美味しいですし、食欲がないときは食欲がないときは具沢山のスープ感覚でそのままでいただくこともできます。小さいお子さんがいる家庭は、トウガラシを抜いてケチャップなどを使っても喜ばれそうですね!」
アメリカ南部の料理は、メキシコ料理の影響を受けておりスパイシーなものが多いと語る本山さん。現地にはガンボ専門店もあり、ザリガニ(
日本以外の国では、ザリガニを食べる国はたくさんあります)や豚肉を使ったさまざまなガンボが味わえるのだとか。
「オクラの原産地はアフリカ。大航海時代には、ヨーロッパの国々がアフリカを侵略した悲しい歴史があります。調べてみると、オクラもその時代にアフリカからアメリカ大陸に伝わっているんです。また、ガンボに使われているスパイスやハーブは、ヨーロッパやインド由来のもの。そこからも、当時の各国の交易様子が見て取れます。ひとつの煮込み料理にそんな壮大な物語があると思うと面白くないですか?」
【材料(2人分)】
鶏もも肉 ……100g (サイコロ大) A|オクラ ……200g (輪切り) A|玉ねぎ ……1/2個 (粗みじん切り) A|おろしにんにく…… 大さじ1薄力粉……大さじ1
B|カットトマト……1/2缶 B|水 ……1カップ(200 ㏄) C| パプリカパウダー……大さじ1 C|塩……大さじ1/2 C|オレガノ……小さじ1/2 C|こしょう・タイム (市販のフリーズドライのもの)・カイエンペッパー……各小さじ1/2サラダ油 ……大さじ1
【作り方】
① 鍋に油を熱し、Aを加えてしんなりするまで炒める。そこに、鶏もも肉を加え、色が変わるまで炒める。 さらに、薄力粉を加え、3分ほど混ぜながら炒める。 ②Bを加えて弱火にして、10分煮込む。 ③Cを加え、 引き続き弱火で20分煮込めば、出来上がり!