共働き時代に合った私らしい生き方・働き方を模索するCHANTO総研。

 

オフィス勤務者のテレワーク標準化によって、通勤定期券の廃止や単身赴任の解除につなげた「Calbee New Workstyle」。すぐに踏み切れた背景には、会社として多様性を認め合う環境が既に構築されていたことも大きいようです。こうしたダイバーシティを当たり前にしてきた風土作りや社内での女性活躍推進について、幕内さんに引き続き聞いていきます。

 

PROFILE 幕内理恵さん

カルビー株式会社コーポレートコミュニケーション本部広報部広報課所属。大手新聞社記者を経て、2005年8月カルビー入社。社内報制作、イントラネット運営業務や統合報告書、会社案内制作を経て、社外広報等、多岐にわたるコーポレートコミュニケーションに携わる。小学生の男児2人(小1、小4)の子育てのため時短勤務をしていたが、「Calbee New Workstyle」でフルフレックスや原則テレワークが導入されたこともあり、20年7月からフルタイム勤務。

会社として「全員活躍」を実現させる

──「原則テレワークで単身赴任がなくなる?カルビーが目指す新しい働き方」で、自然と社内全体で工場勤務者など生産現場に感謝する空気が生まれたと伺いました。直接顔を合わせないテレワークを進めるには他者への思いやりが大切になってくると思いますが、カルビーは自然とそういった風土を作れていますよね。

 

幕内さん:

会社として「全員活躍」実現を目標に掲げているからだと思います。中心には多様性の尊重、つまりダイバーシティの考え方があります。個の尊重による違いを活かして社員一人一人のやる気を促す施策に取り組むなど、「全員活躍」の組織づくりを積極的に行っています。

 

経営陣から、「働き方改革は『働く側から』改革しなくてはいけない」とメッセージを発信しています。企業目線ではなく、社員視点でなければ働き方改革は進まないというのがカルビーの考え方です。社員自身のライフ&ワークが豊かになることも必要です。

 

──トップの目指す理想が、社員まできちんと浸透しているんですね。

 

幕内さん:

テレワークの標準化もそうなのですが、経営陣は性善説で社員を信じて各種制度を導入しています。その思いが社員にも伝わっているので、社員としても「アウトプットを出していきたい」と良い循環が生まれています。

 

現在の風土は、「ダイバーシティ&インクルージョンって何?」というところから、徐々に積み重ねてきた結果だと思っています。カルビーでは社員の半分が女性なので、女性も同様にどんどんキャリアアップしてもらう必要があります。当事者意識を持って活躍してもらうことが、会社としての成長にもつながります。

 

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