長澤まさみの母親役にも注目!
ショッキングなシーンが多いため、なかなか共感するのは難しい映画だと思います。「信じられない」「それでも母親なの?」と怒りの感情すら湧いてしまうのですが、母親と息子の歪んだ関係の中にも、ある種の愛の形、息子(子ども)にとっての母親の存在の大きさが感じられる作品でもあります。
また、長澤まさみが母親役を演じる、それもシングルマザーで男にだらしない母親というだけで、どんな風に演じるのか気になるママたちも多いでしょう。しかし! その想像をはるかに超える圧倒的な演技に出会えるので、期待してOKです。
幼い妹を必死に守る優しい周平が、母親の言う通りに凄惨な事件を引き起こす。やり場のない気持ちをどうコントロールすればいいのか、とても複雑な気持ちになりますが、目を背けずに観てほしい作品です。
文/タナカシノブ