漫画「ありがとうってどんな気持ち?」
さざなみさんは「ありがとう」という言葉についても娘さんと話しています。
これら2つの漫画の中で、さざなみさんは何度も子どもの気持ちを言い換えています。そこには「子どもが自分で自分の気持ちを拾い上げなければ意味がない」というさざなみさんの思いがあるそうです。
「こうでしょ!とそのまま伝えて復唱させることがゴールではないと思っています。そのとき感じていたであろう辛さや苦しさを具体的に言い換えてやることで、自分の気持ちに気づいてほしいと考えました。本当に伝わったかどうか表情を見ながら、できるだけ簡単な言葉で言い換えるようにしています。大人だけが一方的に話すのではなく、子どもにも同じように対等に語ってほしいと思っています」
生活の中だと急いでいたり、外出中だったり…じっくり子どもと話し合うタイミングを取るのは難しいですよね。さざなみさんはどうしているのでしょうか。
「2人だけで、どちらかが怒ったり怯えたりすることなく気持ちを話し合うには、静かな場所とゆったりとした時間が必要です。それが取れないときは、その場では”あとで話そうね”とだけ伝えて一旦その件を保留します。あとで子どもがゆったりとした気持ちになっているとき、たいていは眠る前、布団に入ってからなどに話題に出します。子どもも、少し時間を空けたことで感情が整理されているのか、落ち着いて客観的に話ができるようです」