子育てをしていく中で、子どもに「ごめんね」「ありがとう」といった他者への気持ちをどう教えていくか悩むタイミングがあると思います。人とのコミュニケーションする中で必要不可欠な言葉ですが、自発的に言うのを待つべきか、強制してまで言わせるべきか…と判断に迷いますよね。

 

思い当たるママに読んで欲しいのが、Twitterで公開された「ごめんなさいってどんな気持ち?」という漫画。娘さん2人を子育て中のさざなみさんの「ごめんなさい」にまつわるエピソードが描かれています。3.4万回リツイート、10.9万いいねされ、「子どもたちの気持ちを考えずに、謝ることを強要してしまっていたかも…」「育児ってどういうことか考えさせられた」などママたちが強く共感しています。話題になった漫画を、今回は特別に掲載させていただきます。

 

漫画「ごめんなさいってどんな気持ち?」

 


このできごとが起こったのは、昨年5月、上の娘さんが
幼稚園に通い始めひと月が経ったころでした慣れない幼稚園に気を張っていた娘さんにはストレスがたまっていたそうですが、さざなみさんも下の娘さんの夜泣きで睡眠不足が続き、上の娘さんを充分に構ってあげられずにいたと言います。

 

「みんながイライラしているときにいつも助けの手を差し伸べてくれるのが、私の実母であり漫画に描いたおばあちゃんでした。その日も不機嫌にぐずる長女を見かねて一緒におでかけしようと誘ってくれたのです。それを娘は作中のような言葉ではねつけました。相手を傷つけようという意図のはっきりした、キツすぎる言い方でした」

 

後で娘さんから聞いたところ、「あっちいって」とは幼稚園でお友達から言われた言葉だったそうで、これまでお友達と深く関わったことがなくケンカをしたこともなかったので衝撃的だっただろうとさざなみさんは振り返ります。

 

当時、3歳という年齢もあり、甘えさせるべきか、きちんと向き合うべきか、判断に迷ったそうです。

 

「子どものしたことだから、と許してしまう選択肢もありました。しかし、長女はおばあちゃんを傷つけたことに気づいていました。それなのに”ごめーんね”という謝罪は軽く、”当然これで帳消しにしてもらえる”と思っているように感じました。今回は家族が相手でしたが、お友達や知らない人が相手だったとき、そのような謝り方では通じないでしょう。おばあちゃんが謝罪を受け付けなかったことに背中をおされ、今きちんと理解してもらうべきだと決めました」

 

例えば、子どもが悪いことをしたときに「ごめんなさい」を言わせようとしたり、被害者になったときには子どもの気持ちを聞かずに「ごめんねって言われたら"いいよ"って言うんだよ」と教えてしまうことってありますよね。でも、本当にそれでいいのか? 子どもに「謝るってこれでいいんだ」と思わせていないか? 一度立ち止まって考えた方がいいことをさざなみさんのマンガは教えてくれます。


大人の言葉すべてを理解できず、自分の気持ちを表す術をまだ持たない年齢の子どもと向き合うことはとても骨の折れることです。それでも互いにしっかり向き合うことが、子どもたちが自身でかけがえない気づきを得る機会になるのでしょう。