アンチエイジングの秘訣は、睡眠の質を上げて幹細胞の若返りを図ること。 そのためには〝何を食べるか〟も重要です。 食と睡眠の関係について、アンチエイジング医療を専門とする、日比野佐和子先生に教えていただきました。
《取材協力》日比野佐和子先生
日本抗加齢医学会認定専門医、医学博士。Y’sサイエンスクリニック統括院長、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授。基礎研究から最新の美容医療に至るまで幅広く活躍し、テレビ番組でも、わかりやすい解説で好評を博している。
<快眠のための食習慣1>朝食に卵か鶏肉を食べる
「睡眠にかかわるホルモンである〝メラトニン〟は、セロトニンという神経伝達物質からつくられます。そしてセロトニンの原料となるのが、必須アミノ酸の〝トリプトファン〟。 トリプトファンを多く含む食品をとると、そこから合成されたセロトニンが、約15時間後にメラトニンに変化し、質のよい睡眠が促されるんです」
(日比野先生)必須アミノ酸であるトリプトファンは、体内では合成されないため、食事からとる必要があります。 特に多く含まれるのが「鶏むね肉」「卵」「あじ」「いわし」「プロセスチーズ」「納豆」など。朝食には、これらの食品を摂取するよう心がけましょう。
「私も朝食では、卵を必ず2つ食べるようにしています。かつては卵をとりすぎるとコレステロールが上がるといわれていましたが、現在は無関係であることがわかっています。 完全栄養食の卵は、肌の栄養にもなりますから、積極的にとりましょう。スクランブルエッグでも目玉焼きでも、何でもOK。時間がなくてもさっと料理できるところもいいですよね」
(日比野先生)