メイクは時代とともに変わるもの。その代表ともいえるのが「眉」のメイクです。塗りかたや色選びを間違えると、それだけで野暮ったく、顔の印象が重たくなりがち。 大人の女性に似合う「いま」の眉メイクを、ヘアメイクアップアーティストの赤松絵利さんに伺いました。
《取材協力》赤松絵利さん
ヘアメイクアップアーティスト。ヘアサロン「ESPER」オーナー。〝自分らしいかわいい顔、自分らしい美人顔〟を追求し、蒼井優、綾瀬はるかほか、多くの女優やモデルなどのヘアメイクを手がける。テレビ、舞台、雑誌、広告など多方面で活躍。著書に『世界一シンプルなナチュラルメイクの教科書 自分に一番似合うメイク&ヘアがひと目でわかる』(講談社)がある。
眉の重心を下げて、大人のやさしさを強調
「35歳以上の女性は、眉を全力で整えていた世代ですよね。安室ちゃんみたいにうんと細くなるよう、一生懸命抜いていた人も多いと思うんです。 そこまで細眉の人はさすがに見なくなりましたが、それでもまだ細いというのが私の印象。眉山をしっかりつくっている人や、描きすぎている人も、この世代には多い気がします。 いまどきっぽくアップデートしていくには、眉の重心を下げることをまず覚えましょう」
(赤松さん)
かつてのメイクでは、「眉山の位置をチェックして、そこに合わせて眉を描く」のがスタンダードでした。 でも眉山が高い位置にあると、目と眉のあいだに距離ができ、間延びしがち。ただでさえ、加齢とともにまぶたが下がってくるため、アイホールのくぼみもめだちます。 いまのメイク術では、下側をしっかり描いて、目と眉の距離を近づけるのが原則。これだけで抜け感を出すことができます。
〝三角っぽい描きかた〟にも注意しましょう。キャリアが上がる人も多いこの年齢、鋭角な眉ではとげとげしさが倍増します。形はシャープにせず、鈍角に描くのが原則です。 「眉は感情とともに動いて、パーソナルな部分を伝えるパーツですよね。いかにやさしく、かわいく見せるかを心がけましょう。 この年齢になると、ピンクのチークとかでかわいさを出すのもむずかしいですし、〝眉でかわいさを出す〟のが大事なんです」
(赤松さん)