共働き時代は「家事分担より家事分散!」。夫婦で抱える家事の総量を減らしていこうというCHANTO WEBのオピニオン企画。
第6回「時短掃除のコツは「分散!」ほったらかしでも家はきれいになる【#悩める家事分担】」では、家族を巻きこんでラクに掃除を終わらせるテクニックをお伝えしました。
第7回目は、家事分散が格段にしやすくなる「片づけ方」のアイデアをご紹介します!
よく聞かれるのが、「家事がはかどるように片づけたいとは思うけど、実行に移せない…」という声。
そんな「あるある!」なお悩みを解決すべく"習慣"に着目してアプローチ。肩ひじはらず気軽に実践できる解決策をたっぷり紹介します!
“片づけたい脳”にすれば、悪習慣は変えられる
脳の性質的にどうすればラクに悪習慣を手放せるのでしょう。プロの視点から教えていただきました。
教えてくれたのは…
菅原脳神経外科クリニック院長 菅原道仁さん
脳神経外科医。「人生を楽しみながら目標達成するための医療」をモットーに、頭痛や脳の病気の予防の診療などを行う。『なぜ、脳はそれを嫌がるのか?』(サンマーク出版刊)など著書多数。
怠惰な脳の思考を変えるには“ドーパミン”の分泌が鍵
「脳はかなり怠けもの。いつもと同じ方法でできるだけラクにこなそうとするので、一度定着した習慣を変えるのが難しいのは当然です」と話すのは、脳神経外科医の菅原先生。
脳は燃費が悪いため、エネルギーを使いすぎずないよう、可能なところは習慣で自動処理することがクセがついているのです。それでは、どうしたら悪習慣を変えることができるのでしょうか?
「ドーパミンを分泌するように仕向けて、〝やりたがる脳〞にすればいいんですよ」(菅原先生、以下同)
「ドーパミン」とはいわゆる快楽物質。これが脳内へあふれ出すとやる気が出てきて、行動を引き起こします。「ドーパミンを分泌させるには、片づけることによって自分が得られるメリットを具体的に描くことが肝心。片づけたいという気持ちだけでは無意味。メリットが想像できないとドーパミンは出ません」
少しでも片づいたら、「スッキリした」「気持ちがいい!」と、しっかり味わうことも重要だそう。「成功体験がドーパミンを分泌させ、また片づけたいと好循環が生まれます。これが3週間ほど続くと、行動は習慣に変わります」
片づけない夫を変えたい場合も、メリットを伝えることが有効です。ただし、夫にとってのメリットでないとドーパミンは分泌されないので要注意。また、頼みたいことを具体的にするのも効果的だそう。
「何をどこまで、どんなふうに、いつまでにやってほしいのか指示。男性はタスクを達成させるのが得意な生き物なので、やるべきことが明確だと、自主的に効率よくこなそうとするんです。そして、少しでも片づけたらほめてあげてください。ドーパミンが出てどんどんやるので、習慣づきますよ」