誠一のもとには、転校後なかなか小学校に行くことができない姪っ子のさほもやってきます。「学校に行きなさい!」とは言わずに、優しく寄り添い、お手伝いをさせて花屋で一緒に過ごし、ラーメン屋さんで一緒にラーメンを食べる。ただ、それだけなのに、誠一のあふれる愛情を感じます。特に、姪っ子を見つめる視線はやさしさの塊!
「こんな風に子どもを見つめる男性なら、きっといい旦那さん、パパになれるはず!」と思わずにはいられません。
片思いは切ないものだけど、片思いも悪くない。花を扱う優しい手つき、視線、ほんわか包み込んでくれる空気感、ひなたぼっこをしているような幸せであたたかい気持ちになる作品です。
文/タナカシノブ