筆者のもとには「何もないのに辛い」という訴えで来院される方がいます。ふとした瞬間に涙が出てくる、行動を起こそうとしても身体が重い、幸せや楽しみを感じにくくなっている…今回は、そんな悩みを抱えている方に〝試してほしいことを3つ〟まとめました。
1.「他人のせい」にしてみる
「何もないのに辛い」という人は、正確には自分の中で「何もなかった」ことにしています。
たとえば仕事でミスをして先輩からきつく叱られた、という体験をしたとしましょう。こんなとき、「ミスをした自分が悪い」
「叱られるのは当然のこと」
「だから何事も起こっていない」
と、頭の中で変換をしているのです。先輩の叱り方に問題がある、上司の業務量の采配が悪い、というふうには考えません。 そう伝えても「でも、それを言えない自分も悪いですから」と自分のせいに。そして「自分が悪い」ので「何もなかった」となってしまうのです。 そういう人は、「他人のせいにする」のがとっても苦手です。もしかしたら幼い頃から「人のせいにするな」と言われてきたのかもしれません。 でも世の中の人って、案外「人のせい」にして過ごしています。実はみんな、そんなに「反省」してないんです。 あの人が不機嫌な理由、八つ当たりする理由、物音を立てる理由、大きなため息の理由…その答えはあなたではなく「あの人」の中にあると考えてみて。 あなたがこっそり心の中で思っているだけなら、誰にも怒られませんし迷惑もかけません。「私のせいじゃない」と、少しだけ逃げてみてはいかがでしょう?