風邪の自然経過


 

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「風邪」の3大症状は「のどの痛み・鼻水・咳」で、症状は10日前後で治まることがほとんど。ですが、咳だけ2週間以上と長引いてしまうことがあります。熱があるかどうかは関係ありません。 症状の経過としては多くの場合、のどの痛みで発症し、3日ほどでよくなります。その間に鼻水が出て、初めはさらさらな鼻水だったのが徐々にねばねばの黄色や緑がかった色に。鼻の症状に少し遅れて、最後にでてくるのが咳です。 咳は夜になるとひどくなることが多いので、1~2日眠れないということもあるかもしれませんが、だいたい数日ほどで治まってきます。 このような3つの症状が「急に・同時に・同程度」あるときは「感冒

(かんぼう)」といいます。症状には個人差があり、程度も異なります。 特にどれかひとつの症状が強く出ると、のどの場合は「急性咽頭炎」、鼻の症状であれば「急性副鼻腔炎」、咳は「急性気管支炎」と呼ばれ、いずれも10日前後で収束していきます。

 

風邪の治療は「しっかり飲んでしっかり寝る」

 

風邪の一番の治療は、ゆっくりと休養をとること。しっかりと水分を摂って、食事がとれるようであれば消化に良いものを摂ってください。食欲がない場合には無理に食べる必要はありませんが、「消化にいいものをとって休む」が最も効きます。 無理に病院に行っても待ち時間で疲れてしまったり、弱っているところに別の細菌をもらってきてしまったりでは本末転倒。処方薬でないと治らないということはありません。 のどの痛みや熱が辛く、休養もできないのであれば「NSAIDS(非ステロイド抗炎症薬)」などを使うと症状を軽減できます。また咳、痰がひどくて眠れないのであれば鎮咳薬や去痰剤など使用し、少しでも休める時間を作ってください。