産後の性交渉は「自分」を優先して
このように、産後の性交渉がいつから可能になるかについては、個々の心や体の状態がとても大きく影響してきます。 冒頭で「半数以上が産後2か月前後で再開している」と述べましたが、それはあくまで一般的な傾向であり、自分がそれに当てはまるかどうかは別問題です。 産後の心と体の状態は、人によってさまざまです。産後の性交渉再開時におぼえた違和感が、その後の夫婦生活に長く影響を与える結果になることもあります。 決して無理をせず、一般論ではなく、「自分ができるかどうか」を優先してください。少し時間がかかったとしても、安心して夫婦間のコミュニケーションを再開できるのがなによりではないでしょうか。
(※1)今村久美子,藤村博恵,大森智美,茅島江子(2016-03):わが国の妊娠・分娩・産褥期における性生活・性機能に関する文献検討, 埼玉医科大学看護学科紀要, 9巻1号, 55-62
文:山本尚恵