今年の10月はいくつもの台風が過ぎ去り、旅行どころではなかった地域もあると思います。11月も祝日があり、天気が安定するので、週末に鉄道旅行に出かけてみませんか。この記事では11月の週末旅行に使えるお得な切符を紹介します。
JR東日本・休日おでかけパス
「休日おでかけパス」はJR東日本が販売している割引きっぷです。エリアは首都圏と東京近郊。首都圏から熊谷、小山、成田空港、君津、小田原、奥多摩といった広い範囲をカバーしています。さらにJR線だけでなく東京臨海高速鉄道(りんかい線)や東京モノレールにも乗れるため、お台場や羽田空港への小旅行にも使えます。
「休日おでかけパス」で利用できる列車は普通列車(快速も含む)ですが、「青春18きっぷ」とは異なり特急券を購入すると特急や新幹線にも乗車できます。ただし東海道新幹線には乗車できません。
発売期間は通年で有効期間は1日のみ。利用期間は原則として土休日ですが、4月下旬~5月初旬、7月下旬~8月31日、年末年始は毎日利用できます。値段は大人2,720円、子ども1,360円です。なお「休日おでかけパス」のSuicaバージョンにあたる「のんびりホリデーSuicaパス」も販売されています。
JR東日本・週末パス
「休日おでかけパス」の拡大バージョンが「週末パス」です。「週末パス」では仙台、酒田、新潟、長野、白馬、伊豆急下田、館山もエリア内になります。JR東日本はもちろんのこと富士急行や伊豆急行などの一部の中小私鉄、山形鉄道や会津鉄道などの一部の第三セクターでも利用できます。
利用できる列車は「休日おでかけパス」と同様に普通列車(快速も含む)です。特急券を購入すると特急列車や新幹線に乗車できますが、東海道新幹線は不可です。
発売期間は2020年3月27日までですが、有効期間開始日の1カ月前から前日までの販売です。つまり当日に利用しようと思って「みどりの窓口」に行っても購入できません。利用期間は2020年3月29日までの土休日ですが、12月28日~1月6日の間は利用できません。
有効期間は休日が連続する2日間です。「休日お出かけパス」は利用期間の開始日が定められているので、利用する方は事前にJR東日本のホームページで確認することをおすすめします。
近畿日本鉄道・まわりゃんせ(伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート“まわりゃんせ”)
次は関西のお得きっぷを紹介します。伊勢旅行をする際に購入したいのが近畿日本鉄道(近鉄)が販売している「まわりゃんせ」です。「まわりゃんせ」はフリー区間の他に様々な特典があることで知られています。特典は以下のとおりです。
・フリー区間(松阪~賢島)は乗り放題、特急も乗り放題 ・近鉄電車 発駅からフリー区間(松阪~賢島間)までの往復乗車券 ・近鉄電車 発駅からフリー区間(松阪~賢島間)までの往復特急券 ・伊勢・鳥羽・志摩のバス・船乗り放題 ・志摩スペイン村をはじめとする20の観光施設に入場・入館可能 ・その他にも特典はいろいろとあります
これだけの特典があって、大人9800円、子ども5300円です。なお観光特急「しまかぜ」に乗車する際は別途「しまかぜ特別車両料金」が必要です。
大阪難波駅から伊勢神宮外宮の最寄駅である伊勢市駅までは特急で約1時間40分。1泊2日の週末旅行でも十分に楽しめます。
名古屋鉄道・まる乗り1DAYフリーきっぷ
中京圏の週末旅行は「まる乗り1DAYフリーきっぷ」が便利です。名鉄全線に乗れることはもちろん、10時~16時の間は特別車も利用できます。
名鉄沿線には日本モンキーパークや明治村など様々な観光名所があります。「まる乗り1DAYフリーきっぷ」を利用すると割引価格で入場可能。しかも日本モンキーパーク、リトルワールド、南知多ビーチランドの割引券は1枚につき5名まで利用可能です。発売金額は大人3200円、子ども1600円です。
11>月の週末に利用できないお得きっぷは?
反対に11月に利用できないお得きっぷもあります。代表例がJR全線の普通・快速列車を利用できる「青春18きっぷ」です。「青春18きっぷ」が利用できる次の季節は冬です。
またJRの「秋の乗り放題パス」は10月のみの販売です。10月の連休は「秋の乗り放題パス」で広範囲に旅行し、11月の連休は1泊2日といった近郊旅行で楽しむと効率的な鉄道旅行になると思います。
今回は11月に利用したいお得きっぷを紹介しました。今回紹介した以外にも様々なお得きっぷがあるので、時刻表などでチェックしてみましょう。
文・撮影/新田浩之