「嫌なら嫌ってはっきり言いなさい!」(麻友さん/29歳/パート事務)
私も姑に合鍵を渡してしまったひとりです。いまでは家に帰ると姑が、当たり前のように料理をしていたり、リビングで寝転がっていたり、なんていう光景も見慣れたものになってきました。 それもこれもすべてはあの日、姑を断り切れなかったことにあります。私たち夫婦がいまの家に引っ越してきた翌日、遊びにやって来た姑が、唐突に「あ、そうそう。合鍵ちょうだい」と言ったんです。 そのときは結婚したばかりで、まだ姑との関係も浅く、きっぱり断ることができなかったんです。あの手この手の言いわけを並べて、やんわり断りました。 私「防犯上、これ以上鍵は増やしたくないんです」
姑「私が信用できないの!?」
私「でも、もし失くしたりしたら…」
姑「それはあなたたちもおなじでしょ!?」 そして極めつけは「嫌なら嫌って、はっきり言いなさい!」と、鬼の形相で絶叫したんです…それで断れる新米の嫁なんて、いませんよね。結局、姑は合鍵をゲット。 あのとき「嫌です!」ってはっきり言えていたら…いまでも悔しい気持ちでいっぱいです。
鍵の所持については、筆者も「同居する家族以外に鍵は持っていてほしくない」と考えているひとりです。でも、妻のお母さんに「鍵をちょうだい」って言われたら、きっぱり断る自信がないのも事実。少なくとも夫婦の間では、しっかり話し合って、共通の意見を持っておくことをおすすめします。
文:葛西 明