乾燥肌には「血」を補う漢方薬を
「血」が不足している「血虚」の状態では、肌にツヤがなくなり、肌色が悪く、貧血や立ちくらみなどを起こしやすくなります。 このような場合は、不足している「血」を補う漢方薬を選びます。代表的なものをいくつかご紹介していきます。
<当帰飲子(とうきいんし)>
血を補う「四物湯(しとう)」をベースに、かゆみをおさえる生薬を配合した漢方薬です。 乾燥肌がひどく、かゆみがあったり、温まるとかゆくなったりする方に用いられます。 角質の水分量を増加させる効果もあるとされます。このほか、冷えの改善にも役立ちます。
<温清飲(うんせいいん)>
四物湯をベースにした漢方薬。炎症がひどくなった場合や、主婦湿疹などにも使用されます。
<桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)>
桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん)は、瘀血の改善し、水分代謝を整える漢方薬で、月経不順や生理痛にも利用されています。 薏苡仁
(よくいにん)は、ハトムギの皮を取り除いた種で、肌荒れによく利用される生薬のひとつ。化粧水などでもおなじみです。
<当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)>
「血」を補い巡りを良くして、余分な水分の排出を促す漢方薬。月経不順や冷え性のほか、しみなどの肌トラブルにも効果が期待できます。
「血虚」や「瘀血」に効果を発揮する漢方薬は、肌トラブルのほか、月経不順や生理痛、冷えの改善など、女性にうれしい効果も期待できます。