「寝る前に浴びる光」の深刻な影響


 

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ところがこの基本に反して夜に光を浴びると、睡眠に必要なホルモンのバランスを崩してしまいます。 24時間営業の店舗やスマホの普及など、日本には夜でも光があふれており「不眠大国」と言われる原因のひとつともなっています。 こういった状況下では、自身で意識的に「光」をコントロールしていくことが大切です。

 

 

寝る前の光が「メラトニン」の分泌を妨げる

 

脳内の松果体という部分で生合成される「メラトニン」は、睡眠・覚醒リズムに大きく関係するホルモン。 明るい光によって分泌が抑制されることから、日中はメラトニンが低い状態になり、夜には分泌が数十倍に増加します。 夜が来て暗くなるにつれてメラトニンの分泌量は増え、スムーズに入眠できる仕組みです。

 

寝る前の部屋の明るさは「20ルクス程度が理想」といわれており、目安としては「ホテルの部屋の照明」くらい。 しかし、夜にコンビニの店内照明(1000ルクス程度)などの強い光を浴びると、メラトニンの分泌はあっという間に抑制され、なかなか寝つけなくなってしまうのです。 光が強ければ強いほどメラトニン分泌は抑えられてしまうため、夜はなるべく強い光を浴びないよう、適切な明るさの部屋で過ごすのが快眠のコツです。