安全なカフェインの量は3mg/kg体重が目安
欧州食品安全機関(EFSA)は2015年にカフェインに関するリスク評価を発表しています。それによると、大人の場合、カフェインの摂取量が3mg/kg体重であれば急性毒性の心配はないとのことです。
仮に体重60kgの場合、1回180mgであれば大丈夫と考えられます。ちなみにレギュラーコーヒーに含まれるカフェインの量は、コーヒーの種類にもよりますが、1杯100~150mlとすると約40~90mgが含まれているといわれます。 また、妊娠中の場合を除き、大人の場合は、一日あたり400mgまでであれば、健康リスクは増加しないとしています。同様に、妊娠中の場合は、一日あたり200mgまでとされています。
子どもの場合は、習慣的なカフェイン摂取に関する研究が進んでないため、確実とは言えないものの、3mg/kg体重/日までが安全とみなされています。体重が40kgほどであれば1日約120mgまでならば、カフェインを摂っても大丈夫、ということになります。
特に近年は、エナジードリンクの過剰摂取が問題となっています。成長期にある子どもに関しては、カフェインのない飲み物に切り替えるなどしたほうがよさそうです。
ノンカフェイン飲料の上手な活用を
「もしかしてカフェインの摂り過ぎでは」とドキッとした方もいるかもしれませんね。これからは、カフェイン量を確認してから買うようにするとよいかもしれません。特に子どもたちには、ノンカフェインのドリンクをあげるように気を配りたいものです。
最近は、カフェイン抜きのコーヒーや紅茶、ハーブティーなども販売されるようになっています。種類も豊富になっているので、家族の健康を考えてチェックしてみてはいかがでしょうか。
【参考サイト】
欧州食品安全機関(EFSA)、カフェインの安全性に関する科学的意見書を公表(食品安全委員会)
文/小野寺香織